修羅の刻
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修羅の刻

川原正敏

4巻が好き

2021年5月4日
こちらは修羅の門の外伝になります。
修羅の門の主人公陸奥九十九が使う陸奥圓明流。
その圓明流千年の歴史の中で様々な時代があった。
それらをほぼ1巻完結形式で描いた物語です。
中には巻を跨ぐものもあります。
時代が違うので、最初から読まなくても好きな時代を取れば読めます。

さて、今回は1番好きだった4巻を買って読み直しました。
これだけは海外の話なんですよね。
長く生きてる人はとある映画を思い出すかもしれませんが、映画公開前から構想を練っていて逆に止めようかと思ったようです(あとがきより)。

アメリカの西武開拓史の時代の話。
私自身はどちら側の視点の物語も好きです。
なので構図が好きの決め手では無く、この巻が1番好きなのは主人公が好きだからです。
逃げてきた男、圓明流でいるには心が弱い男のお話。
千年不敗の圓明流の名を名乗るには心に鬼を棲まわせ修羅になる必要がある。
どんなに技を極めても心が弱い者は決して勝てない。
そんな修羅シリーズの中では唯一といっていい心弱き者のお話です。
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