亜人
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亜人

三浦追儺/桜井画門

最高でした

ネタバレ
2021年5月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 16、17巻を一気に読んで、あまりの良さに虚脱しています。
まず、佐藤を撃てなかった田中の心境。
佐藤がかつての自分を助けたのもただのゲーム感覚だったと解っていただろうに。サイコパスぶりについていけなくなって、裏切られて敵になっても、あの地獄から救ってくれた事実を思い出して撃てなかった。
秘書の助命をした時もそうだけれど、田中は本当に優しいと言うか、情に厚い人だと思う。

記憶喪失になった永井の判断力と行動力が、すさまじかった。さすがに主人公。
あれ、普通なら自分が亜人という可能性に気づいたとしても信じたくないと思うし、ましてや自分を撃つとか怖くてできないと思う。
計算出なかったにせよ、それで佐藤に立ち止まらせたうえ、最後には大博打という手段だったからこそ佐藤に「のった」と言わせた。
佐藤と永井は対極なのに似た者同士なところがあるような気がする。
だから永井の「ふざけてんじゃねぇ」のセリフは凄くささった。
佐藤が博打に乗らないで真面目に戦っていたら、きっとあの一緒に落ちた段階からでも、何とか戦闘技術で永井に勝った気がする。
それを永井はよく理解してたんだなぁ……と。


最後に、オグラ博士の新しいタバコの銘柄ーー!!
メビウスって、老衰で死なない限り復活し続ける亜人という漫画のテーマに最高に相応しい小ネタだと思いました。

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