八咫烏シリーズ
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八咫烏シリーズ

阿部智里

苦ッ

ネタバレ
2021年5月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ (1巻)『歴史絵巻風ラブファンタジー』では断じてない。(2・3巻)あの1巻からよくぞ2巻以降を読む気になったな私!でかした!!賢く、機転の利く子が頑張る物語は大好物です!(4巻)んギャー!雪哉ー!!膝を折った雪哉の図抜けた仕事っぷりが見事。改めて、この子こういう子か!と大興奮。(5巻)ジリジリとした気分で読み進める。リアルタイム読者じゃなくて良かった。こんな展開次の巻まで待ちきれない。作者様はちょっと、読者に対して意地が悪いんじゃないかな?(6巻)どこが弥栄じゃーい。
タイムマシンが在ったなら、過去の自分には4巻の最後の最後の一文を消して渡して、5・6巻は読まなくても・・・と伝えたい。苦っい。軽くトラウマレベル。1巻の頃から、雪哉の役回りは散々な感じだったけれど、若宮的にはご愛嬌で済んでいたし、頑張り次第で乗り切れてきたし、報われてもきた。けれど、弥栄~からの雪哉の生き方はあまりに不憫で可哀想だ。こんな痛々しい子そうそういないぞ。
見るに耐えない過酷な差別が生活に浸透しきっていて、憤ろしい身分制度もあり、こんなクソな世界さっさと滅びてしまえ!と、思わないでもないけれど、生き生きと魅力的な登場人物たちを思えば、外界でカラスとして生きていけば良いじゃない!とも思いきれず。
とてもじゃないけど、私は第一シリーズを気持ち良く読みきれていない。めでたしめでたし、を望む人にはお薦めしません今は未だ。第二シリーズも、私は完結後に周囲の評判を窺いつつ読むかどうか決めます。1巻の頃からちょいちょい匂わされてきた物語の布石が、最終的に劇的に功を奏したり・・・すれば良いのに。
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