このレビューはネタバレを含みます▼
デビュー1周年、初コミックスおめでとうございます。こんなに素晴らしい作品を、ありがとうございます。『感動』の言葉しかありません。ホントに素敵な作品に出会えて良かったです。
食物連鎖というテーマで、喰う者喰われる者がいる世界。完成された世界観が素晴らしい。
喰らう者が『悪』なのか?喰らった者もまた、喰われてしまう事もある。
生きるために食べる事が当たり前であり、食べる事は生きるための本能なんですよね。
多くの命を食事として殺める人間は、『悪』なんでしょうか。せめて『悪人』にならないように、尊い命をいただく事に感謝する人でありたい。と、ふと、そんな事を思ってしまった…
雀族のコマヅと白蛇のしらとおの、異種間の深い絆と愛の物語。涙なしでは読めませんでした。
コマヅのピンチを救ったしらとおは、喰らう事もなくコマヅを解放します。雀にとっては、蛇は天敵であり『悪』であったのに…蛇が喰らうと決めつけた考えに、哀しくて泣きそうなしらとおの表情が切ない。平気で食べるわけでもない。食べた生き物の数だけ、花を植えるしらとおに涙です。優しいね。ちゃんと感謝しているんだね。
二人の間に不思議な友情が芽生え、やがて大切な存在となる。大切なのに、喰らう本能が顔を出す。この時のしらとおの涙が、たまらなく切ないんです。
本能に抗う事がどれほど、難しい事か…
離れても、会いたい。喰われる事になっても…
あぁ、ダメだ。涙が邪魔をする。
種を越えた命をかけた恋。感動です。
そして!愛し合う者たちの大切な交わり。
作者様、ちゃんと生態を調べていらっしゃって、なにかとへぇ~、ほぉ~、なるほど、すごい。種が違えども、愛の行為は素敵だね。
ずっと一緒にいられるね。
とにかく可愛い!雀も蛇も可愛く描かれています。にょろにょろ蛇が苦手な方でも、たぶん?大丈夫だと思い……ます。たぶん…それに擬人化が大半です。擬人化された二人も可愛いです。
はぁ…良かったです。読んで良かった。
フォロアー様のレビューで作品見つけて、サンプルチェック。感謝、感謝です。