卑怯者だと笑ってくれ
」のレビュー

卑怯者だと笑ってくれ

みつこ

お母さん…涙

ネタバレ
2021年5月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 三角関係って大抵誰か切なくなっちゃうし、こんなに仲良さそうな3人なのに、誰か一人傷つくのは嫌だなーと思いながらも、3人の笑顔に惹かれて購入。
予想通り、すごく切なくなったけど、想像とは違う種類の切なさでした。
始まりがちょっと謎めいていて、高校の回想で、「あれはどっちなんだろ?」って考えて、その謎は、中盤で解けるのですが、先は読めないまま。
何度も何度も同じことで外野に傷つけられて、好きな人を傷つけたくないから(巻き込みたくないから)離れるしかなくて、気持ちを押し込めて…ああ、苦しい。
そこへ、お母さん…。お母さんだって苦しかっただろうに。責められて、自分のせいだろうかと悩んだだろうに。駆の話を聞いて、そのときの駆が逃げるしかなかったことも受け止めて、新天地へ送り出したんだろうなと想像すると(描写はないので)、泣けてきました。
厳密には三角ではなくて、矢印一方通行な3人でしたが、誰一人卑怯者ではなくて、誰しも持ち得る気持ちと行動じゃないかと思うし、もう少し爽やかなタイトルでもよかったかなと思いました。
と言いつつ、絵がきれいで色っぽいので、「その後のふたり」では、触れ合い(いちゃいちゃのとこ)が見たかったな~と爽やかさを打ち消す願望を持ちました。
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