このレビューはネタバレを含みます▼
作品内容には「強引に」抱かれたとありますが、強引ではありません。ほだされたというか、自然にです。一流メーカーをリストラされたプライドが高くて人の気持ちに頓着してこなかったクズオヤジが、精神的に追い込まれて自死を図ります。空から降ってきたオヤジは攻めにとって神の試練か慰めか、欠けていたピースがはまるように2人はなじんでいきます。攻めの抱えていた苦しみも解けていって...。相手の気持ちにまごころで応えられるようになるオヤジの成長ぶりが眩しかったです。綺月先生の特有のエスプリが効いていて、でも穏やかなとてもいいお話でした。欲を言えば挿絵がもうちょっとほしかったです。3枚はさみし。
2010年2月(初出)