是-ZE-
」のレビュー

是-ZE-

志水ゆき

ドラマチック!

ネタバレ
2021年5月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ フォローしている方のレビューで「花鳥風月」の”火弦”の名前を見かけまして。以前も、「好きな受けベスト5に入る」というのを目にしたとき、「私の好きな受けベストにも入ってるー!」となったのですが、「花鳥風月」のレビューをすでに書いていたので表明できず。そして、再び目にして、我慢できなくなりました笑。”火弦と曜明”は好きなCPベストにも入っています!
前置きが長くなりましたが、「是」も好きな作品で、再読にも関わらず、やっぱり泣けてしまいました。ゆき先生の作品は、何組かのCPをしっかりしたページ数を使ってメインに据えることが持ち味ですが、いかんせん巻数は多くなってしまいます。でも、スピンオフや違うタイトルで続編を出す形とは違って、分かりやすくて、登場人物の関係性や時系列もつかみやすいというメリットがあります。
「是」もメインCPとしては5組+別枠の和記編で構成されています。どのCPもとても魅力的で大好きですが、個人的に”阿沙利×彰伊”、”氷見×玄間”はダントツです。8巻末から辛すぎて、辛い。そして、伝わってくる愛の深さよ…。泣く。
あらすじとしては、言葉(言霊)で対象の相手を傷つけたり殺めたりできる力を持つ「言霊師」と、言霊を使ったときに代償として返ってくる傷を、自分の体に移すことができる「紙様」のお話です。設定は現代ですが、和記の過去編である最終巻は、ファンタジー色が濃くなります(複雑さが増し増しで、紐解くのにちょっと苦労しました)。でも、最初から最後までとてもドラマチックな展開で、引き込まれます。
展開だけでなく、人物の心理描写も人間臭さがあって、特に葛藤面などは、先に述べた2CPだけでなく、胸が痛い、痛い…。それを和ませてくれる、メイン以外の登場人物の使い方も上手いな~と思います。あと、文句なしにエロいです。
「是」が気に入った方は、「かみのほん」と「春の雪」も必読かと思います。
「花鳥風月」が好きすぎて、雑誌でも追ってしまっているのですが、多分、次の10巻で「是」の番外編と所縁のある場所が出てくるのではないかなと期待しています。こういう演出は、本当にうれしい。
巻数が多いので、未読の方にはセールなどあると手を出しやすくていいのにな~と淡い期待も込めてレビューしてみました。
(余談ですが、ディア+は好きな作者さん、作品が目白押しで、買った当初は軽くのけぞりました)
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