あせとせっけん
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あせとせっけん

山田金鉄

ヒロインの体臭コンプレックスと劣等感が…

2021年5月21日
【あせとせっけん】は、誰もが認めるロングセラー作品で殿堂入り作品。モーニング掲載ということで、男性の女性に対する匂いフェチというかその人の本来の体臭について露骨に描写している作品です。要は、看板商品の人気石鹸を担当する商品企画部の人気者の彼が、ヒロイン麻子の匂いに取り憑かれる程、気に入り、その香りを企画、商品化しようと、チャンスがあれば、脇や首などを嗅ぎまくるというお話です。しかし、ヒロインには自分の多汗体質のせいでいじめられた過去があり、常にネガキャン思考で、自分に自信がなく、他人は自分が思っているほど、他人の自分には関心がないということに気がつかない残念な性格です。何時も、何処でも人の視線や興味を集めないように、とにかく目立たないように暮らしてきたのに関わらず、社内の人気者の彼に気に入られ、一緒にいることで、明るく社交的な彼との身分違いを実感し卑屈になるヒロインが、彼に交際を申し込まれて、更に劣等感を拗らせ、コンプレックスが酷くなるという悪循環の精神構造のループを延々と見せられるのは正直辛いです。3巻まで無料ということで、読み始めましたが、ヒロインのマイナス思考がこじれに拗れて、読んでいて辛くなりました。彼とのキャラの対比を分かりやすくするための、陰気でネガキャラ設定なんでしょうが、読んでいて、彼女のマイナス思考が痛々しかったです。早くもリタイアしました。
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