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今月(4月1日~4月30日)
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シーモア島


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獣人さんとお花ちゃんの作家さんお得意モノ2021年7月25日【獣人さんとお花ちゃん】で多くの読者の心を掴んだ作家さんが描く、獣人の男の子と人間の女の子の16歳同士の高校生の初恋モノです。2人とも、ほんわかしてて素直でピュアで、汚れていない思春期の男の子の獣人だからこその、人間と仲良く共生して生きていきたいという心からの願いと、ヒロインの女の子の、最初は、どうしていいのか戸惑っていたものの、彼の真心に触れて惹かれていく心情の揺れ動く様子がとっても可愛らしく、読んでいて、心がほっこりと温かくなりました。続刊も引き続き読むつもりですので、私のように【獣人さんとお花ちゃん】のラブストーリーが好きな方は迷わず読んでも後悔はしないと思います。この作家さんが描く獣人さんは、サナティといい、今回の男の子も、とっても思慮深くて、思いやりもあり、冷静に自分の立場を理解している。片や、獣人を犬同様として扱おうとする一部のクラスメイトの、人間という上から目線での立ち振る舞いは、現代社会における白人の、アジア人や黒人やヒスパニックの人々への人種差別を思い起こさせますね…とはいえ、このお話の主題である異人種巻の恋愛は魅力的ですね。
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5話で幼馴染との元サヤに戻ると思わせて…2021年7月2日韓国ドラマ【彼女はキレイだった】の逆バージョンのようなお話で、日本版の中島健人・小芝風花が演じていても、全く違和感ない、ジャニーズと若手演技派女優の今クールの話のよう。顔よし性格よし頭脳よしの彼女に惚れられ、お互いが初恋なのに、肥満体の冴えない彼氏では、彼女の相手には相応しくないと、勝手に別れを告げていなくなった大和。こっ酷く振られた理由も分からず、すっかり自信もなくした反動からグレて、ヤンキーになったヒロインの沙奈。昔、大和に告白されて両想いとなって付き合った当時の幸せな夢から覚めたら、自宅のリビングに、彼氏が。大和に、沙奈に相応しい彼氏になるべく努力をしてから、再告白したかったと聞かされ…。大和が空回りして、いい男になったはずなのに、沙奈が『昔の大和のままでそばにいて欲しかったのに…』って本音を洩らしたシーンは、2人の気持ちのすれ違いを効果的に対比させていて納得できました。これ以上、初恋の彼に振り回されたくない…と、初恋にピリオドを打つべく、思い出の品を処分する今後の展開が早くも読めてしまい、そろそろ伏線回収でしょうか?ヒロインの元々の性格であった、心が温かく可愛くて、決して外見重視で、安易に、男性を見たりしない賢さは何処へ?この作品は、素直になれない元恋人たちのラブストーリーというよりも、お互いの気持ちがすれ違ったまま、軌道修正できるのにしようとしない優柔不断な彼氏と、ヤンキーになったものの、振られた日から時間が止まって自分を見失った自己肯定感低めの彼女の、初恋を完全に終わらせる為の自己成長のストーリーですね…韓国漫画の【Born in 85〜85年生まれ】のような、恋に恋する雰囲気重視のストーリーだと感じました。
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文治様の目の隈より姫子への特別な愛情に♡2021年7月2日ロシア革命後にアメリカの要請を受け、日本軍によるシベリア出兵派遣は大正7年8月。このストーリーは、その直前期の大正5年の名古屋が舞台です。姫子との婚姻は3年後の大正8年のようですが、この時期は既にシベリア及び北満州へ陸軍の将校たちが次々と派兵され、部隊にもよりますが、いずれは文治様も日本陸軍の少佐なので、『はいからさんが通る』のヒロインの婚約者の伊集院少尉のようにシベリアや北満州に出兵してしまうのでは…と日本史の出来事を思い出して、文治様の身の上を案じてしまいました。姫子が15才になるまで、許嫁の側にいることができるのか?この2人の信頼し合う恋愛模様も気になり、この先の展開から目が離せそうにないです。唯一のマイナスは、姫子が12歳ということで、源氏物語の光源氏と若紫の様な関係性で、新枕を交わすまでは、体をムギュッとされるくらいで萌え要素はあっても、キス等のラブラブ要素は自主規制されていることでしょうか…
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巨乳ガールと巨根ボーイの恋のお話2021年6月30日【いとなみいとなめず】の人気作品で、この作家さんのファンになりましたが、表題作の絵というより、作品全体が醸し出す、温かなほっこりした雰囲気に癒されます。みのりちゃんは天然が入っている、女のあざとさが微塵も感じられない平和ボケしたかのような、おっとりしたほんわかガール。お相手の金城くんは、クールな外見に似合わず、巨根がコンプレックスで、自分から恋愛を遠ざけている残念なところもあるが、至って紳士的に、彼女の悩みに対し、『コンプレックスの部分も、自分の一部だろう!』と励ます心根が優しい、いい男。ラブストーリーにありがちな、悪い性格の恋のライバルも出てこないし、ヒロインの先輩も、恋の相談役になったりと、安心して読むことができます。ヒロインの台詞の一言一言が本当に心に響いて、エッチができない悩みがありつつも、ヒロインが、彼氏を一途に想い、あえて目をそらさず、自分開発しているところも好感がもてます。双葉社の男性向け雑誌掲載で、Hの描写もありますが、決してエロくなく、爽やかな読後感がありました。表題作は続編含め3篇。唯一のマイナスポイントは、他の2作品の雰囲気が、このほんわかした作品とは、真逆の切ない片想いの話ですので、表題作とのバランス、読後感が全く違うので、同時掲載としてチグハグに思えました。別の作品集として、発売すればよかったのに…兄妹ものの、妹の兄への叶わぬ恋の話と、ずっと好きだった幼馴染からの告白を待ち続けていたのに、実は、彼女持ちの幼馴染にはヒロインへの恋愛感情はなく、気持ち的に、とっくの昔に振られていたヒロインの恋のお話は、別掲載して欲しかったです。この2作品のヒロインが痛々しくて、相手への叶わぬ恋心が切なすぎて物悲しくて、あえて、この作品には同時掲載しなくてもいいのではないか…と思いました。
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comic Berry’s【社内公認】疑似夫婦-私たち(今のところはまだ)やましくありません!-
期待よりも、意外に面白かった…2021年6月13日兎山もなかさん原作なので、彼氏は、才川夫婦の旦那様のように、腹に一物どころか、かなりの思惑を隠しているよう。でも、ドS体質には見えないし、仕事に真摯な態度で社長賞をもらうほどのエリートです。読めない彼氏であるからこそ、純情で一生懸命にプロジェクト成功に取り組むべく、疑似夫婦生活を承諾した、真面目で一途なヒロインにとっては、自分は彼から想われているのか、それとも、心が分かち合える幼なじみとしての情なのか、困惑するんでしょうね…青井はなさんの絵は、可愛らしく、ヒロインの表情も豊かで、キュートです。ただ、森場くんの男としての上気した色気とか、フェロモンを醸し出す、夜の…の雰囲気が弱いので、エロくはなくて、少々残念ですが…
いかにも、シチュエーションが疑似夫婦とはいえ、何もやましいことがないままでも、実は2人とも、入社して5年も拗らせてきた、超両片思いだった訳で、彼女の告白を受けて、打ち上げで酩酊状態の彼女を抱えて、男らしさを見せる森場くん。これからは、2人の擬似ではない、本当のカレカノとしての甘々イチャイチャしたシーンが見られると思って期待して、続刊を待っています。 -
【社内公認】疑似夫婦-私たち(今のところはまだ)やましくありません!-
才川夫婦の恋愛事情の兎山さんが原作者です2021年6月13日この原作者って、兎山もなかさんですから、才川夫婦の恋愛事情同様、ヒロインは仕事もそつなくこなし、決して仕事をサボったりせず、真摯にこなす真面目キャラだけど、愛する彼氏には翻弄されっぱなしで、スパダリでエリートな彼氏は、腹に一物どころか色々思惑があって、徐々に明かされていくんでしょうが…。まだまだ序盤なので、伏線だけです。絵を担当される作家さんの、青井さんの絵は、【才川夫婦の恋愛事情】を描いた烏山かなつさんと違って、男性の上気した色気とか、フェロモンとかを醸すような雰囲気の絵柄ではないので、イマイチ、彼氏のうわついたピロートークでの落とし文句が、表情的に全くエロくならないんで、そこが残念です。ただ、ヒロインの妄想とかは、可愛らしく、下品にならず、キュートに描かれているので、彼氏の森場くんの色気が伝わらないことを除けば、高評価したいです。できれば、イチャイチャしたシチュエーションでのラブラブを今後期待したいです。ただ、リアリティという点から言えば、森場くんの読めない表情は、アリですね…彼女のほんわかした雰囲気との相乗効果はあります。 -
自分は傷つけられたくない自己中なライバル2021年6月12日30話で、学年中の醜聞の主役となり、本人が知らぬ間に、根も歯もないろくでもない噂が独り歩き。ヒロインは、いつのまにか『彼氏の周藤くんと、横恋慕している(恋仲をぐちゃぐちゃにして奪い取る気満々の自意識過剰で自己中なナルシストの)人気者を二股している女』という悪口を言われて…弟から、そのえげつない噂を聞いて、周藤くんは、自分の可愛い彼女が傷つかないように心配し、どうしたら、ライバルが佳織を振り回さないかを真剣に考えている。佳織にも、佳織ママにとっても、卒業まで『子供のできるようなことはしないで』という約束を守る、誠実で責任感あふれるいい男。反して、自分の取り巻きの1人であるユニや自分のファンが、佳織に意地悪や陰口を叩いているのを知りつつも、あえて自分から警告や忠告は一切しないわ、盗撮された図書室での写真をどの様に噂され邪推されても構わない、他人にどう思われようが、佳織の気持ちも考えずに、佳織への配慮など皆無な、自分の気持ち重視の、周藤くんから奪って見せる気満々のナルシストな、彼氏のいる佳織をとことん追い詰めるストーカーの如き、ドS体質の自意識過剰男。何と最新刊では、彼女が、周藤くんの気持ちから避け始めると、『避けないで…傷つくんだ』と発言して、傷つくようなことは言わないでと泣き言をいう自分勝手な男に…。でも彼は、自分の事より、佳織の置かれている状況を考えるべきなのでは…。佳織は【人気者である(自己中かつ自意識過剰)男の好きな人】ということで、無関係な学生からの心ない中傷やちょっかい、陰口や、面と向かって悪口を言う宮田ファンの取り巻き連中から嫌がらせを受けて、既に落ち込んでショックも受け、もう関わりたくないと思っているのにその事実に見向きもせず、佳織に『自分に傷つくようなことは言わないで』という自己中心的な考え方は【本心から佳織のことを心から愛しているのだろうか?】と思えてならない。本当に佳織のことを大切に思い、心から愛しているのなら、まず彼女が傷つくことがないよう心を配り、気遣いをし、自分の取り巻き連中から彼女を守るべきではないのだろうか?周藤くんは、とにかく彼女の気持ちを最優先に、受験目前で成績が降下しても、ライバルの偏執的な執着から彼女を大切に守ろうとする姿勢は、人間的にも、彼氏目線で見ても、香織にとって最高な彼氏だと気付かされました。頑張ってね!!周藤くん。
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展開がかなり遅く、サブキャラの話に変更!2021年6月10日天然系で、ちょっぴり変態で、彼氏の周藤くんを困らせてしまうヒロインの佳織ちゃんのピュアさと彼氏を信頼しまくっている姿に好感。彼氏に変態な行為をし、その変態さに全く気付かない彼女を大切に思い、彼女に責任を持って傷つけずに、常に配慮しつつ冷静さを忘れない彼氏の周藤くんもいい。この優等生カップルの理性と欲望との狭間で揺れ動く性への目覚めに一喜一憂する姿が微笑ましく可愛らしい。ただ順調に、恋のお話が進んでいればいいものを、わざわざ、ヒロインに横恋慕する、彼氏のいる女の子へのアプローチとしての距離感がやたら近すぎる、自意識過剰な万年学年1位の【宮田くん】と、その彼への恋心からヒロインへ敵対心を燃やし嫉妬から主人公カップルを引っ掻き回す、高3なのに恋愛しか頭にない馬鹿女の【ユニ】が出てくると、この主人公カップルの題名とは無縁のストーリー展開となり、迷走し出した。恋のライバル宮田くんの心理描写が増え、彼にメロメロでヒロインへの嫉妬から、主人公の恋路をめちゃくちゃにする勢いで、ヒロインに意地悪をするユニのサブキャラの最新ストーリーになってからは、読む気が失せました。編集担当の意見なのか、ダラダラズルズルと、サブキャラの話に持っていき、連載回数を増やし収益を上げるつもりでしょうか?ライバルの宮田くんの、彼氏のいるヒロインの気持ちを逆撫でしたり、ヒロインとの距離を無理やり縮めようとストーカーの如く追いかけて困惑させるシーンが延々と続き、ユニの嫌がらせも酷くなって来て、分冊版は、もう購入せず。ライバルの宮田くんが、学年一の天才でイケメンのモテ男だろうが、彼氏のいるヒロインの気持ちを思いやらず、ただ自分の気持ちを押し付ける自己中な自意識過剰な振る舞いの数々はドS体質のストーカーっぽくもあり、最新版の分冊版では、ヒロインが周藤くんへの気持ちから距離を置きだし、迷惑な表情をしたら避けないでと泣き落としにかかる…周藤くんも、こんな厄介な恋のライバルがいたら、嫉妬どころの騒ぎではないだろうに表面上はヒロインの気持ちを最優先に、彼女の嫌がることは一切しない、寛大な彼氏。この点が、イケメン自己中かつ自意識過剰男のライバルとは違うんですが、シーモアの10代〜20代の読者さんには、宮田くんの方が人気があるようですね…思考が大人な男であれば、好きなコをグイグイ迫っていくだけでは逆に引かれるって分かりそうなのにね…
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あざとくて可愛いってイケナイことなの?2021年6月3日主人公の羽柴くんとヒロインの夏との逆身長差は、20㎝。『恋すれば、身長の差なんて!』とは言えない、高い障壁。何をするにも様になり、かっこよくて、サバサバ女子のヒロイン。片や、相手役の幼なじみの羽柴くんは、あざとくて可愛くて、ちょっと腹黒系の子犬系男子。ストーリーとしては、至る所にギャグが散りばめられて、サブキャラもいい味出していますし、何よりも、嫌なキャラが出てこないのが、一番いい!羽柴くんの、『僕の指より、ワンサイズ小さな夏の薬指』ってセリフにキャンキュンしたのは、ヒロインの夏だけではないはず…。このカップルのように、逆身長差のあるカップルの場合、ほとんどの相手役は、ツンデレイケメン男子で、【ハル✖️キヨ】の峯田清志郎くんのような高飛車なツンデレ男子と心優しき巨人の宮本小春ちゃんのカップルのような設定が多いけど、あざと可愛い、愛されキャラの羽柴くんも、今までにないジェンダーレス男子で、本当に、ほっとけなくて、守ってあげたくなっちゃう感じで、ある意味、新鮮でした…この恋愛作品においては、実際には、この身長差は恋愛に結びつかないと分かった上でのファンタジーとして楽しんでみてはいかがでしょう?
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とうとう弟の専務もヒロインのことを♡…?2021年6月1日突如として出てくる男性自身をマンモスや象で現したり、ヒロインの奢り飯大好きな表情を、猫撫で声のネコで現したり、ギャグテイスト満載のオフィスラブコメディーです。ヒロインがちょっと単細胞でガサツだけど、仕事にも恋にも一生懸命で、つい応援したくなってしまう、このヒロインの愛されるキャラクターって、読んでいてよくわかるし、うんうん頷けます…自分の目的達成の為に、御曹司である上司をたらし込むこもうと、女を武器に攻めることなど考えてもいない。ただ、愛する父親の事業の為に、業績向上の理由を知るべくスパイしようと、父親の会社のライバル企業に入社したものの、御曹司である上司の一途で真摯な恋心に絆されて、本気で好きになってしまう。そして、上司との関係が深まるにつれて、義父への親孝行の為にスパイする目的で入社したという事実が重くのしかかり、人のいい上司を騙していることが辛くて、大好きだからこそ、上司に嫌われたくなくて、上司の弟である専務に相談していたら、同僚に、2人がもつれて変な体制になったところを目撃されて、周囲にも、変な目で見られ、しまいには対面座位で着衣Hしていたと噂され、ヒロインが大好きな上司も、その噂を鵜呑みにして、諦めるまで我慢してくれ…と言ってきた。ただでさえ、スパイする目的で入社したことを言えなくて、人のいい上司を騙していると思っているヒロインは、彼の気持ちを聞いて、悲しくて、つらくて、やり切れなくて…。やっと、その誤解も解け、父の為にスパイする目的で入社していたことも、父の前で、ようやく上司に明かして、恋する2人の間には、何の問題もなく、上司と酒飲み友達の父にも交際を賛成されて、やっとハッピーと思いきや…弟の専務が、ヒロインに殴られておかしくなったのか、ここから、恋の三角関係のはじまり?最新刊のvol.9の、これからの新たな波乱含みの展開に、ますます目が離せなくなること間違いないです。ぜひ、この続きを、ご自身で確認してみたら如何でしょう?
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心があったかくて包容力のある外川さんに♡2021年5月30日BLものって、お値段がお高いんですよねぇ〜。割引で購入できてよかったです。子供を授かることが生殖的に無理という一番難しい問題を抱えているゲイカップル。なので、ゲイカップルは、生殖上、子供ができない関係では、2人の間に家族を増やすことができないという根源的な問いに突き当たっちゃうと、不毛ですが、かなり悩みますよね…嶋くんが、誰よりも繊細で、一途で、相手のことを誰よりも理解しているからこそ、外川さん自身が、家族を一瞬に亡くした辛い過去があって、もう一度家族を作りたい、子供が欲しいのではないかという深い思いやりや気遣いから、自ら距離をおこうとする優しさ、いじらしさが堪らないです…外川さんも、誰よりも純粋で、相手のことを気遣い思いやる、繊細な嶋くんの元彼との思い出したくもない、疎ましくて忌まわしい関係を知っているからこそ、常に大きな愛で包み込んで癒やそうとしていて、お似合いのカップルですよね…久々に浄化した大人の恋愛を見ました。ほとんどのTLって、男女関係のもつれとか痴話喧嘩っぽくなってくると、仲直りに、Hばっか見せられて食傷気味になりますが、BL界の巨匠のヨネダコウ作品は、ストーリー構成と細やかな心理描写で、色気のある男と男の恋愛感情を真正面から捉えていて、お互いを想いあっていても上手くいかないことがあったり、受けは性別上、女ではないから、戸籍でも一緒になれず、子供を授かれない…そんな関係を真っ正面から描いています。海外であれば、アメリカであれば、同性婚したカップルが、子供を養子縁組にするとか、子供のできないカップルに対してのビジネスで卵子を手に入れて、攻めの精子で体外受精とかあるんだろうけど、日本ではモラルに反しているから、それは望めない…嶋くんの、愛する外川さんに子供を産んであげられない、毎月、排卵がきちんとくる女性であれば妊娠して出産は可能なのに、自分は女性ではないというセンシティブな感情は、女性以上に女らしい感情で、胸をグッと鷲掴みにされて苦しくなって、涙が思わず…。こんなにも、初めて購入したBL作品で、切なすぎて、思わずホロっとくると思ってもみませんでした…ヨネダコウ作家が描くBL作品って奥深いんですね…ハマりそうです…余談ですが、おまけで追録された作品の小野田さんは、もろノンケに見えて、実は…って感じで、好みのタイプでした…
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他人の真実は暴いてしまうが彼自身の過去…2021年5月27日主人公の整くんの、決して幸せとはいえない生育環境が最新刊で明らかになった後は、彼の振り返りたくもない過去が否応なしに絡まってきて、一層面白くなるんですが、彼は他人のことは暴いてしまうのに…いざ、自分の過去となると、口を閉ざし…殻を破ろうとはしない。そして、彼の面倒臭い、一つ一つの事象に難癖とも思える拘りを見せる、その場の空気を全く読もうとしない、事柄にきちんとした整合性を求める性格は、多くの人と関わることによって中和されて、もう少し良くなるといいのですが…まぁ実際には、彼に関わると、他人には見せたくもない自分の心の闇を見透かされそうで怖い気がするので、遠目から見守る程度の距離感が良さそうです。
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この作品は未完で終わりました!2021年5月27日ヒロインリカと同期の塚田くんは、付かず離れずの気の合う友人同士。実は、リカよりも身長がミニマムな塚田くんはリカのことがずっと好きだった。リカも、振られるたび愚痴を聞いてくれ、とことん酒も付き合い、自分のことを誰よりもわかってくれる、居心地の良い存在の塚田っちを、後輩の女のコが好きだとわかると、そこで初めて、自分よりも身長が15㎝も低いが、女心も理解してくれる塚田くんを異性として愛していることを気づく…お互いが両思いなのに、タイミングを掛け違って、気付けば、両片思い。でも、そのことを知っているのは同量の女友達のみ。女友達も、この両思いなのに両片思いの2人をおもしろがって、何も協力もせず、沈黙。お互い好き同士なのに、すれ違ってばかりの凹凸カップルは、リカに年下の彼氏ができ、塚田っちに、可愛い後輩の彼女ができても、心の奥底で、お互いがお互いを想いあっていて、でもお互いに、彼氏、彼女がいて、どうすることもできず…この作品は、2008年には「このマンガがすごい!」女性部門上位にランキングされ、書店のマンガ担当者にも期待されていましたが、何故か3巻目以降は出版されず、作家さんが個人のブログというかTwitterで、ちょこちょこ合間でイラストとして、この作品を描かれていましたが、妊娠、出産、育児でお忙しく、個人のブログのイラストでは最終的にどうなったのかはわからない状況です。出版社との契約問題があったのかもしれませんが、最後まで見届けられず、消化不良になった作品でした。
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作家さんの癖になるキャラクターの集合体!2021年5月25日ハル×キヨの峯田くんと小春の凸凹カップルが新鮮だったので、作者さん買いで読んでみました。印象として、ヒロインの糸ちゃんの、健気で一生懸命なところとかは、作者のオザキさんの好きなヒロイン像ですが、いかんせん、糸のボブの髪型が、【ハル✖️キヨ】のヒロインの親友まるちゃんに似すぎていて、物語の最初から、もはや、つり目のまるちゃんにしか見えず、次男くんに至っては、【ハル✖️キヨ】の、志村くんの悪友の井上くんにしか見えなくて、四男の天使くんは、【ハル✖️キヨ】のヒロイン小春の弟の小太郎のキャラクターにモロかぶっています。ハルキヨのキャラクターの焼き直しのキャラ総出演なので、作者買いでしたが、独創性のあるストーリーでもない、ステップファミリーの連れ子同士の恋愛ものの設定として、娘に、糸の母が同い年の再婚相手の息子がいることを黙って、その事実を再婚当日に話すのも、夫の北海道赴任に伴い、娘を、思春期真っ只中の再婚同士の4人の連れ子の元に置いたまま、夫についていくっていうのも、保護者として、如何なものかと思ってしまい、読む気が失せて、無料分でリタイアしました。【ハルキヨ】の方が、面白かったこともあって、期待値が高くなっていたようです…
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この作品、最初の1巻で完結でもよさそう…2021年5月25日これ、いかにも、この作家さんらしい作品ですね…ドSで好きな子をとことんいじめる、仕事はできる先輩と、M気質の、メガネっ子で色気の全くしない、流されてばかりのウブな真面目な女のコの恋のお話ですが、会社の飲み会後に、送りオオカミになった先輩に襲われて、直ぐに股を開いて、避妊具の確認もせず、ただ受け入れる女のコって、普通にあり得ないし、如何にもオツムが弱そうな気がするんですが…この作家さんの描く男性主人公って、何時も、大体このパターンが多くありません?男性主人公が、彼女を好きだから寝てしまったのか?それとも簡単にヤレるから、だたヤリたかったのか?曖昧なうちに、ズルズルと…まぁ、いきなりHしたりで、好き嫌いがはっきりと出る作家さんですので、よく考えてから購入した方がいいです…
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これ、すごくいいお買い得です。おすすめ!2021年5月25日この作品が、こんなにも面白いとは思わずに、読んでいるうちにどハマり、一気に無料分読破しました。関西弁で話し、目つきが尋常でないばかりに、『ヤクザの山口くん』とクラスメイトに怖がられ、勝手に悪い噂を流される優等生の山口くん。ヒロインは、高校入学早々、電車の中で痴漢から助けてくれた山口くんに興味を持ちはじめて、徐々に彼の本当の内面を知って、彼との距離が近づくにつれて、彼に赤面したりドキドキしっぱなし…山口くんも、ヒロインの、クラスの皆に山口くんの良さを知ってもらいたいという気持ちを受け止めて、一緒にお弁当を食べたり、窮地にいた彼女をフォローしたりと男前な性格を見せつつ、ヒロインの堂々とした、みんなの前での山口くんに対する偏見に、真正面から立ち向かおうとする姿勢にドキマギ…HありきのTLにはない、このふたりのお付き合いまでのいじらしい、初々しい感情の揺れとかトキメキは、少女漫画ならではの醍醐味でしょ…久々に、ピュアで、ドキドキさせてくれる純愛の始まりを味わえて、心が純化しました。すぐにキスとかHに持っていこうとしないので、少々じれったいけど、純粋で素朴な恋愛ものの傑作です。是非、無料分から読んでみたら、如何でしょう?
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このカップル、ピュアすぎる…2021年5月25日個人的には、恋に奥手の、中身は優柔でヘタレな主人公より、中村くんみたいな冷静沈着でブレない、恋に距離をおく後輩がいいですね…こんなしっかり者の相談相手の中村くんに主人公が相談することで、自分の立場を客観視できているので、恋愛に邁進のあまり、主人公が、自分を見失うことがないのがいいです。そして、主人公に、可愛くて素直な真面目ちゃんの彼女を紹介してくれた後輩の女のコも先輩の主人公をからかいつつも、面倒見が良くて、このカップルの周囲の人も温かくて癒されます。
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至高の兄妹もの。2021年5月24日dreams come true の【やさしいキスをして】の歌詞のような、“結ばれなくても/報われなくても/貴方はたった一人の運命の人”のような一緒にいて、お互いに想いあっていても、倫理上許されなくても、ただ側にいたい…あなたの笑顔が見たいって思うのは、ごく自然なこと。
このお話は、ただ20年以上、兄妹の役を演じてきた、異性として、お互いを意識し愛してきた恋人同士の物語です。いいね
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お試し期間で恋人への可能性有りか無しか?2021年5月23日昼の飯友で、年上のイケメンで、ハイスペックおじ様とのお試し期間の恋愛を始めたヒロイン。何故、こんなにも癒されるイケメンでハイスペックな男性がおひとり様なのか、すごく気になります。超男性社会の建設会社の現場責任者であり、男性のエゴを知り尽くす彼女が、この恋愛を通して、どう変わっていくのか、今後も楽しみですね。1巻無料で、楽しめて、いい作品に出会えてよかったです。
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この作品のジャンルはサスペンス?2021年5月23日この作品を1巻無料で読んで、あっという間に、その世界観に引き込まれてしまった。誘拐犯になった職業不詳の青年と、両親からは虐げられ、学校では虐めの被害者である14才の少女が、お互いが本音を隠して、親と警察から逃げられたら、その時は結婚しようって始めた逃亡劇なのか逃亡ゲームのストーリー。誘拐犯に【幸】と名付けられた不幸な生育環境にあった少女は、盗撮ストーカーであった彼の思惑を探ろうともしない…そして、彼もまた、誘拐された彼女の本心を聞こうともしない…ただ、彼女の上辺だけの素直さは共依存なのかもしれないが、そうまでして、お互いがお互いに縋り付かなければ生きていけない関係が、これから、どう精神的な影響を与え、どのような外的変化をもたらすのか、2人の先が見えない今後に期待しています。
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ヒロインの体臭コンプレックスと劣等感が…2021年5月21日【あせとせっけん】は、誰もが認めるロングセラー作品で殿堂入り作品。モーニング掲載ということで、男性の女性に対する匂いフェチというかその人の本来の体臭について露骨に描写している作品です。要は、看板商品の人気石鹸を担当する商品企画部の人気者の彼が、ヒロイン麻子の匂いに取り憑かれる程、気に入り、その香りを企画、商品化しようと、チャンスがあれば、脇や首などを嗅ぎまくるというお話です。しかし、ヒロインには自分の多汗体質のせいでいじめられた過去があり、常にネガキャン思考で、自分に自信がなく、他人は自分が思っているほど、他人の自分には関心がないということに気がつかない残念な性格です。何時も、何処でも人の視線や興味を集めないように、とにかく目立たないように暮らしてきたのに関わらず、社内の人気者の彼に気に入られ、一緒にいることで、明るく社交的な彼との身分違いを実感し卑屈になるヒロインが、彼に交際を申し込まれて、更に劣等感を拗らせ、コンプレックスが酷くなるという悪循環の精神構造のループを延々と見せられるのは正直辛いです。3巻まで無料ということで、読み始めましたが、ヒロインのマイナス思考がこじれに拗れて、読んでいて辛くなりました。彼とのキャラの対比を分かりやすくするための、陰気でネガキャラ設定なんでしょうが、読んでいて、彼女のマイナス思考が痛々しかったです。早くもリタイアしました。
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彼女の心の中の声が聞こえたら…2021年5月20日このお話のように、可愛い幼なじみの心の中の考えていることが分かれば、女心がわかっていないとキレられることもないし、逆に彼氏の心の声が分かれば、彼氏が本当に自分のことを愛しているのか、単なる性の捌け口で性欲処理係なのかも事前に分かるからいいことなんだろう…可愛くて、よがって、焦れている火照った彼女の表情と勢いに任せた幼なじみの朔ちゃんの余裕のなさがリアリティがありました。結構、このように可愛い女のコの幼なじみがいれば、とっくに告白してもよかっただろうに、彼女をずっと大切に思っていた、関係性を大事にしすぎて、奥手でちょっとヘタレな近所のお兄ちゃんの朔ちゃんも、雰囲気がほんわかしてて初々しくてよかったと思いました。
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セレブの彼氏の金銭感覚が怖い!2021年5月20日翠先生の趣味であるファンシー雑貨のふわふわモコモコぬいぐるみのキャラが共有の趣味である彼氏の龍治さんは、その趣味を隠さず、オープンにして、超セレブ。可愛いうさぎの時計はスワロフスキーのクリスタル製。一体、いくらかけるんだ?っていうくらいキャラクターグッズのデコレーションにお金をかけまくり。こんなに金銭感覚が違う相手と付き合うなんてと思ったら、ヒロインの翠先生のセリフが、『ごめんなさい。わがままでした。自分を変えることの方が簡単で、相手を変えることは難しいと分かっていたのに…』翠先生の謙虚で人を思いやる気遣いのできる素晴らしさと、趣味の合う恋人が出来て、自分の愛情を目一杯、資金力をかけて、人を疑わずに与える彼氏の龍治さん。チグハグな二人だけど、お互いを思いやっていて、結構お似合いでした。Hが凄くあっさりしていて、TLなのに、このお話は特にHをする必然性がないように思えるし、Hをしなくてもいいストーリーだと思うので、そこをあえてHシーンを挿入する事に、自分的には、構成上、マイナス1の星4つでした。
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やっぱり可愛くてほんわかした雰囲気がいい2021年5月20日無料版から面白くて続けて2巻目で購入。高橋くん、見た目は超ヤンキーでガラ悪そうなのに、実は常にナイーブで脆くて、優しくて、ヒロインにも、子供にも優しい。本当に優しい人は、みんなにも優しいので、雰囲気だけで、同僚に彼を悪く言われて腹が立って言い返したヒロインの成長ぶりに感心した。大雪の日に、愛犬が危篤となって、岐阜から雪の中、東京まで軽トラを走らせる彼の優しくて、漢気のある対応にうるっときました。1巻目に彼の生育環境が描かれておらず、2巻目で、貧乏だから、学校の図書室で漫画しか読めなかったと言っていたので、複雑な家庭環境を想像したら、女になった父登場。息子を捨てて、自分のことしか考えなかった親に、水をぶっかける気持ちを、彼の幼い心にどれだけ傷を与えたのかを、彼の心中を思うとやるせない気持ちになった…ヒロインが多少天然が入っていて、健気で純粋な、ピュアな女の子で、駆け引きとか腹の探り合いとか、人を先入観で見ないところとか、2巻目では、ヒロインのいいところがたくさん出てくるんで、ぜひ、そんなところに注目して、読んでみたらいかがでしょう?
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読めばわかるこの作品の面白さ2021年5月20日無料版を先に読みました。アラサーで人の良い、頼まれれば断りきれない若干大人しいヒロインが、年下の、頼りになるヤンキーの自転車屋のお兄ちゃんと関わる中で、自分で言いたいことも言えずに貧乏くじを引き、損ばかりしていた人生から言いたいことを言える自己肯定感がしっかりする様子が描かれていて、渡辺ペコ氏絶賛で惹かれたこの作品の読後感は、すっきりしていて、アラサーの、年上さがない、幼くも見える女の子が、高橋くんに、いい意味で感化されていく様子も良かったです。絵柄が苦手でしたが、ストーリーが勝って面白く、分冊版よりもコミックス版で読むことをお勧めします。
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これ、前クールのTVドラマ天国と地獄の?2021年5月18日作家さんの絵が好きで、お試しで1巻目を読んで、すっごく先の展開が気になり、最新刊をまず購入。ヒロインの彼氏が、マジにやばい男で、ホストの先輩からも、ホストの太客に、「あいつには近づくな」と忠告を言われちゃうぐらい悪党なのに、階段で、彼氏がわざと主人公が突き落とした瞬間に、ヒロインの彼氏も一緒に落下。主人公は、ヒロインの中学時代の部活の先輩で、卒業の際に電話番号を渡し、連絡を待つものの、彼女は何故か自分が一方的に電話を切られたと思い込んで、主人公の好意に疑惑の目。ヒロインは、DHの同僚が主人公に好意を持っていると知るやお見舞いに行くよう勧める割に、自分が助けてとSOSを出したのに無視されたと思い込んで涙を流す。ヒロインを苦しめる彼氏のDVは、被害者であるヒロインの共依存を起こさせ、彼氏が自分へ暴力を振るうのは、自分が悪いことをした罰なのだと自分を責めているヒロイン。彼氏に、首を絞められてのHが気持ちがいいと思っているヒロインの病みっぷりを、【彼氏と体が入れ替わっただけの、心は変わらない】主人公は救えることができるのか?ストーリー展開は、ドラマ化されてもいいくらいドラマティックで、この先が全く予想できない。ただ、顔だけがイケメンのヤンデレ彼氏が、その見た目だけで、女の子にチヤホヤされるのはとってもリアルでした。最初は、顔とか、痩せていてモデル体型とか服装とかで、女は男を見た目で判断するのは当たり前。男は見た目が9割だと若い女性目線を理解する、今は顔だけイケメンの心はヘタレくんの主人公が多少哀れでした…
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一見ヤンキー怖いお兄さんと思いきや…!?2021年5月17日まずびっくりしたのは、この漫画が、少年漫画だったことでした。少年マガジンに掲載されている、見た目は一見強面、金髪にピアス姿のヤンキー風、でも実体は、純情で、なかなか好きな女の子に告白もできなくて赤面してばかりの奥ゆかしく、かわいい男子高校生が主人公の少女漫画です。純情で不器用ながらも、心は乙女で可愛いものが大好きなオトメンの主人公。金髪ピアス姿で、一見元ヤンかと思いきや、至って普通の家庭科大好き、可愛いものには目がない可愛いい男子高校生が、同級生で優等生の天然中のド天然美少女に恋をした。ヒロインは天然中の天然で、不良だろうが、どんなことにも立ち向かうことのできる怖いもの知らず。人に対しても、先入観を持たずに、主人公にも分け隔てなく、普通に会話をし、距離を縮め、なにげに中村くんの恋心を募らせ、ちょっとでも褒めれば、彼は赤面のあまり、顔面大炎上。似ているストーリーとして挙げるとすれば、ドラマ化された少女漫画【オトメン】プラス、デザート掲載中の【僕と君の大切な話】を上手く繋ぎ合わせたストーリーです。彼女の天然ぶりと彼の純情奥手な性格が災いし、少しづつ近づいては、微妙にすれ違う彼と彼女の恋のお話。彼女は至って真面目なのだが、中村くんは彼女の真意なのか、ふと思いつきで言った言葉なのか、彼女の一挙一動に振り回されて、可愛い路線爆進中!!あっという間に読み終わってしまう後のほんわか感。ハードなTLえっち系の強引イケメンに疲れた後に一読すれば、純情可憐な可愛いい乙女な男子校生の中村くんに癒されること間違いなし!おすすめです。
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漫画で大泣きしたの初めてかも…2021年5月14日ルーブル美術館所蔵【サモトラケのニケ】という有翼の像の如く鳥人間の、ナプタムの純粋で尊い真っ直ぐで無垢な愛情が、コロナ禍で荒んで乾いている心に深く沁み込んで、涙腺崩壊してしまいました。作家さんの異形のキャラクターの画力も素晴らしいのですが、ストーリーテラーの構成力にも脱帽です。はっきり言ってファンタジー小説のような人外もの、獣人ものはどちらかと言えば苦手だったはずなのに、いつの間にか魅了されていました。ただし、鳥とか異形の描き方は凄くいいのだけど、人間ハンナの動きがわかる様に躍動感が伝わるように、あえて線を雑にしたのだろうけど、キャラクターの絵としては綺麗じゃなかった。でも、それを気にせず、ハンナの豪快な快活さとか逞しすぎるほどの図太さと、ナプタムの相手をただ真っ直ぐに純粋に一途に愛し抜く気持ちが、人間の荒い描き方も気にならない程、遥かに凌駕してしまった。忘れていけないのは、ナプタムの育ての親である族長のセリフ『愛されるために愛さない。愛すると決めた相手を愛し切るのだ。』切ない悲恋で終わった族長の二の舞にならないように、傷つかないようにする為に、ハンナをあえて逃す族長にも、【かつて愛し抜いた相手がいて、相手が去っても、寂しくても切なくても忘れられない、ただ一生その想いを抱いて生きていく】フッと寂しい表情に萌え、キュンとした。ハンナが堕とされる前に、『ナプタムが毎日、少し高い声でさえずりのような歌は何?』と聞いた時に、それが愛の詩であって『あなたが私をどう思おうとも私は、あなたを守ると決めた。』という愛の告白に魅せられました。トワイライト=サーガの狼の子孫のジェイコブ&ヴァンパイアと人間ベラの娘レネズミが、運命の相手だったように、この二人は逢うべくして出逢い、結ばれる為に運命づけられていたいたのかも…余韻がいつまでも消えない、独特の世界観のあるラブストーリーだった。下巻の族長の話も読むつもりです。
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誰より社長にクール&ドライな佐藤さんが…2021年5月13日第5巻になったところで、社長に対して、ドライ&クールであった佐藤さんが、三嶋教授の社長へのモーションや藍田先生との犬を介した交流の中で、社長への執着なのか、社長にちょっかいを出す三嶋教授への嫉妬からなのか、彼に対しての冷めていた気持ちに変化が生まれます。次巻、相田先生の本気の告白に、どう返事をするのか、その返事次第によっては、今後の社長との温度の低い、渇いた関係がどう変化するのか、続刊が早く出ないかと待ち侘びています。
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とても5歳の幼稚園児とは思えない!2021年5月13日コタローは、コンビニの清水さんが経営するアパートに一人暮らしの5歳児。父親のDVで苦しめられた母親が失踪後、亡くなった事実を知らされず、いつか母親に会える日を心待ちにしている。社会や自分の周りの出来事に、達観して諦念の感情を持ちながら、周りの大人達に必要以上に頼らず、自分の足で立っている。周りの人達も声をかけつつ、必要以上には手を差し伸べることはなく、言葉がけだけではなく、日々、顔を合わせ、彼の表情や一挙一動を窺いながら、困っているだろうと察して手を差し伸べて支えていく。心が疲れた時に読むと、涙腺が思わず緩んで、しんみりもするし、心がほっこりすることもあります。とくに、ヤクザの父を持つ園児の似顔絵を取り替える話はとてもいい。このお話は、決して暗くならないように、深刻にならないように、淡々と、体温の低いかのように見えますが、周りの人々の交流の中で、少しづつ子供らしさや他人に甘えを見せていくコタローの成長物語なので、ぜひ読んでください。
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極甘のオネエ系ヤクザとのラブコメディー!2021年5月13日オネエ系ヤクザのアヤ様の可愛らしさは充分伝わるし、ヒロインへの細やかな愛情もよく伝わるのだけど、漢気とか男らしさは第3巻までは、全くっていいほど、見当たりませんので、その点、ヤクザものだけど、別にヤクザでなくてもいいんじゃないかと思います。ヒロインも、東堂組に親を人質に取られているんで、アヤ様にも全てさらけ出すこともできない…ヒロインも健気で可愛らしくて控えめでいいんですけど…このまま展開が伸び伸びだと、漢気がある行動をする前にストーリーに飽きちゃいそう…
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試し読みから一気読みで夢中です。2021年5月13日とにかく、先輩が病んでいて、気持ち悪くて、ド変態なので、後輩のヒロインは【触らぬ神に祟りなし】で、線引きして、努めてクールに振る舞います。ところが、この先輩は、以前コーヒーをこぼした時に、彼女が嫌な顔もせず、ハンカチを差し出して、落とした書類も拾って、優しい言葉をもらって以来、彼女のストーカー体質となっていた。ところが、第一巻の終わりには、先輩が前髪を上げたら、超イケメンに見違えてしまい、ヒロインは、そんなカッコいい彼とは思っても見なかったらしく、ドギマギ…彼が狂っているのは、彼女の前だけで、至って仕事はできるらしい…台詞回しもコマ割りも計算尽くされているオフィスラブコメディーで、先輩の病んでいる変態ぶりも、漫画と思えば、思わずクスッと笑えるお話なので、疲れた時は癒されると思います。
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いい男になったらプロポーズするつもりが…2021年5月13日高校時代、好きだった後輩の柚乃ちゃんが、何と自分の後輩になって、目の前に現れた。『もうちょいいい男になったらプロポーズしに行こう』と思っていたのに、当の本人である彪雅先輩は、彼女の前では、愛想が悪くなって、なかなか素直になれない。一方、柚乃ちゃんは、高校時代の思い出の品をずっと持ったまま、未だに先輩のことを、一途に変わらぬ思いで好きでいる。両思いなのに、先輩がめちゃめちゃ拗らせているので、不器用な、いじましいその姿がとっても可愛らしくて、このカップルがほのぼのしていて、ほっこりします。お描きになった花田さんといえば、デビュー作が【訳あり先輩の彼女になりました】ですが、こちらの、ヤンキーでもない普通の高校生の部活の先輩と後輩が社会人となり、微笑ましくて不器用な恋愛を描いた作品の方がクセがないので、読みやすかったです。柚乃ちゃんが、ずっと先輩に嫌われていると思っていたのに、実は先輩も好きだったと気付いてから、どうなっていくのか目が離せなくなりました。
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