エルフ転生からのチート建国記(コミック)
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エルフ転生からのチート建国記(コミック)

新芽ふたつ/月夜涙

もうひとつでした

ネタバレ
2021年5月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 3巻まで。

主人公は自らの意見が通りやすくなるよう実績を残し、謀略にかけて邪魔な村長を実質追放しました。もしこいつが生き延びて隣国や人間側に渡り、主人公に刃を向けるようだと困るので、出来れば密かに間者を放つなどして、村人の目に見えない所で殺した方が良かったと思うんですけどね。

ともあれ村の実権を握り、独立戦争と呼べる戦いにも勝ちました。狐の獣人達も加わり、村も大きくなりました。

とっても面白いと思いますが、主人公の彼女達を始めとする、他者に対する扱いが好きになれず、評価をひとつ下げました。頭のいい人によくあるタイプですが、事前に自分の考えを説明しない為に、周りは主人公の思惑とは別の行動を取ってしまう。

そこではじめて愚か者だなあといってたしなめる。お前は考えるな。俺の言うことを聞いておきゃあいいんだよと。説明が後なんですね。自分で考えて行動できるように信じて見守るとかではなく、単なる説明不足。そして女は保護し、手玉にとるものという目線だからこそ簡単にできる愛情表現。とても優しく頼りになるけれども誰に対しても対等ではない。

優秀で強く、間違えないから従いますが、できれば上司にしたくないタイプです。

ところで細かい話ですが、筋肉を破壊して治す強化法、本人は勿論、彼女もやるって言ってたのは続けてるんでしょうか?あとは、帝国軍の砦を襲って手に入れた武器、途中で埋めたけど回収したんでしょうか?クロスボウしか使ってませんが、鋳潰して鏃にでもしたんでしょうか?所々伏線のようなシーンがあるのに取りこぼしている所もあって、若干モヤりますね。

そして急ピッチで話が進むなあと思ったら、帝国との決戦に臨むところで完結してしまいました。強い主人公を描きたかったのでしょうが、あんまり好きなタイプではなかったですね。
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