このレビューはネタバレを含みます▼
1冊丸ごと表題作。198ページ。2020年3月他サイトで購入。元々はbassoさん目当てで購入していたweb operaで出会った作家さん、作品。operaはね、質の良い作家さんや作品を送り出して来ますよね。個人的に一目置いているレーベル。 昨年、初めて通して読んだ時は、若干難しい内容だなと感じてました。独特な雰囲気が有り、深みのある作品だけど、モヤモヤが残るというか…。誰にでもなれる役者さん(攻め)の本当の名前は何なのか?何故読者に教えないのか?そこに作家さんの意図が隠されているのか?名前にかなり引っ張られてしまいました。で、今回、改めて読み直して見て、役者さんの本当の名前は、ビ◯チ受けの羽瀬慎一だけが知っていればいいのかな……羽瀬慎一の名前は凄く強調してくるので、それとの対比で、攻めの名前は伏せたのかな…?そうだとすれば、粋な演出をする作家さんだな…と感じました。 誰にでもなれる役者と、自分を捨てて.色々な嘘の名前で.色々な男と寝まくっているビ◯チ受けのお話。本名は忘れて違う誰かになる…似たようなコトをしている2人ですが、違う生きづらさを抱えている2人。違う誰かの自分は気楽で自由……でも本当の自分は……。本当の自分も見つけて欲しい!理解して欲しい!………とても読み応えのあるストーリーで面白かったです。 ただ、最後まで致してないのにはガッカリしました。ストーリー重視の作品は、エロ無しでもそんなに気になりませんが、コチラの作品はキャラの設定上、身も心も求め合って、癒し合っている2人が見たかったです。