このレビューはネタバレを含みます▼
初作家さん。表紙とタイトル、値下げに釣られて購入。
読み始めた時にはこんな濃い話だとは思わなかった。
美術学校(美大受験のための予備校みたいな)の講師のバイトをしてる美大生の雄介×受験のために美術学校の生徒になった水谷。
受け攻めともに後半になるまで出てこない秘密があって、かなり驚きました。
あと普通っぽい人が1番ヤバかった。
読み返したら、彼女が今後何をするか何をしてるかを想像して嫌な予感しかしなかった。
日々の描写の中に挟まれる文章の意味が最初不思議だったけど計算し尽くされてて凄いです。
最初の一文とか、途中の文章でさりげなく『過去形』にされている事、雄介とは明らかに直接関係のない文章が重大なヒントになっていて読み返した時にゾクゾクしました。
ラストが本当の意味での幸せなのかは分からないけどこれはこれでハッピーエンドなのでしょう。
読み物としてとても面白かったです。
ある意味、ミステリーを読んでいるようでラノベの域を越えていると思いました。