このレビューはネタバレを含みます▼
最初は40億当たるやつのパクリかと思ってたんですが、内容が全然違いました。せっかく当たった10億も、転移しっぱなしで戻れないのでは持ち腐れです。
チートも少なく、言葉も話せず、ちっとも強くない主人公ですが、鑑定と鍛治のスキル、そして地味に役に立ってる料理の腕前を使いこなして、元いた世界でやろうとしていたスローライフを続けています。
主人公は相変わらず弱いものの、それでもできることが増えて、貴族にも目をつけられ、だんだん色んな事に巻き込まれていきます。
そんな対人恐怖症(でもリーマン時代のスキルでコミュ障ではない)で傷つきたくない症候群の主人公が、転移した異世界で、人とふれあい向き合う事の素晴らしさを理解し、成長していくという、ヒューマンドラマです。
嫌なお貴族様は改心し、お貴族様の息子はラスボスでしたが失脚し、しかもその彼まで更生させるという、結果的に悪者が出てこない後味のいい作品です。
小説と並行してずっと連載してくれれば良かったのに、終わってしまったのはとても残念です。