平安時代と陰陽師好きにはたまらん!





2021年6月6日
瑠璃の花ー紅蓮の章に続く1巻。2冊セットなので合わせて購入をおすすめします。1巻では散りばめられてるだけで回収は2巻にあります。陰陽師といえば夢枕莫さんの陰陽師が筆頭かと思いますが、芦屋道満が若い頃もしやこんな感じだったらっていうのはわりとすんなり入ってきて面白かったです。夢枕莫の陰陽師読んでると(映画は別として)芦屋道満と安倍晴明の関係性はなかなか良いですよね。本作もわりとそんな感じでした。(時に敵、時に共闘。敵味方とか好き嫌いとかのくくりではなく、真の意味での『理解者』。力を持つ者同士、仲間ではないが共感性はある。)さすがに安倍晴明があそこまで飄々とされちゃうと話が進まないので、安倍晴明はなんかいけすかない美青年でした。賀茂保憲に何やら複雑な感情を抱いてる様子。今作そのお話のスピンオフということであんまり詳しくは分かりませんでしたが。(残念ながらスピン元は絶版みたいなので本当是非に電子配信してほしい…)。史実ってもそんなに詳しくないですが、芦屋道満って安倍晴明より大分年上で在野の野良陰陽師(正確には陰陽師ではない)なのに国家陰陽師の安倍晴明と名前並べられるのが凄かったわけですよね。個人的には藤原道長は結構好きなのでちょっと小物感あったのは残念笑。平安時代とか陰陽師好きには面白いお話と思いますが、興味なかったり前提知識がないと何がなにやらわからないかもしれません。スピード感かなりあります。

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