さつき待つ【電子限定描き下ろし付き】
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さつき待つ【電子限定描き下ろし付き】

マサまさる

輪廻転生と執着心が主軸だが、BLだ

2021年6月8日
輪廻転生SFの色が強いですが、やはりBLですね(生まれ変わりを繰り返すが毎回男同士なので)ただ、ストーリーを追うのに必死でBL要素を楽しむ余裕があまりないですw怒濤の展開なので、読者は時代を高速に行き来させられてハァハァしてしまうww厩戸が出て来て『そこまで遡るかぁ~』って驚きましたが、神仏習合になる以前、仏と神の対立関係など、手塚治虫も描いてたなぁと感じました。火の鳥や萩尾望都やレビューに出て来る感想にも納得w最後は世界線的な輪廻転生ではなく、多元的な輪廻転生で、移り変わりを辞めたマツリさんが記憶を保持している大伴に見つけられて終わります。元々、マツリさんの存在自体が肉体を介さない輪廻転生っぽかったので(毎回肉体は処分されて存在だけが他者に移る)、一般的な輪廻転生(赤ちゃんから生まれ変わる)より魂のみの移り変わりと考えた方が分かりやすいかな。最後は記憶を失って輪廻転生打ち止めになったっぽいので、大伴と一緒に人間の生を全うできるかも。マツリさんが『輪廻転生を繰り返していたけど、初めて性的な肉体の関係になった』って言ってて、性的な関係って単純な事だけど、肉体の存在自体が稀薄なマツリさんにとっては何より重要な事だったのかなと。抱くって偉大!しかし、あんな長いこと輪廻で出会って一度もなかったとは、、大伴よ、、(笑)最後に、途中で出て来た妹が厩戸説レビューで見て、怖っ!ってなりました(確かに大伴が切り捨ててるし最初の関係と似てるな)。厩戸の執着心が解けるまでにマツリさん何代費やしたんだろ、、自分はマツリさんの執着心を責めてますが、一番執着してたのは厩戸のような、、まぁ最後は厩戸も去って行ったので良かった良かった!ハッピー部分はオマケのホッコリエピソードのみなので、シリアス系で輪廻転生SF好きで考察するのが好きな方にオススメする!作者さんまたシリアス書いてください!私は好きですこういうお話。1巻にまとめたのも凄い。今度は3巻くらいで怒濤のシリアスお願いします!
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