このレビューはネタバレを含みます▼
あるものを「おいしい」と言えるのは、それを食べたことがあるから。当たり前ですね。それの歯ざわりや舌ざわりや喉ごしがどんな感じかを味わったことがあるから、「これはおいしい」と言えると。
では、感情は?生活の中には、嬉しいこと悲しいこと腹立たしいこと心満ち足りること等がいっぱいで、今さら味わったことのない感情なんてない?
でも、ワケあって「心が動かないように」生きてくるしかなかった(何十年も!)人たちにとっては、そうすることで悲しいも辛いも淋しいもあまり感じないで済む代わりに、希望も喜びも勇気も薄くしか感じられなかったはず。それはどんなに寂寞とした日々だろう。
彼らが屈託なく「いま幸せだ」と思える喜びを分かちあい、余すところなく幸福を味わい生きていけますように。
フォローしている方々のレビューに導かれて読みました。紹介していただいてありがとうございます。読んでいる間、心が震えていました。