このレビューはネタバレを含みます▼
初作家さんです。
タイトルと素敵な表紙イラストに惹かれて購入。
死者が見え、死者しか描けない(静物は描けるけど生者は描けない)秘密を抱えた水琴×クールなイケメン画商の奥槻。
1巻には3つのエピソード(ほぼ時系列通り、3つ目のだけ水琴の友人目線)、2巻には2つのエピソードが入っています。
1巻の「悪食」はモチーフが面白かったけど正直そこまで好みではなかったのですが、2巻の2つめの「足音」がとても良かった。
途中からどこかに探偵出てきたっけ?とふと思ったりするほど、謎解きミステリーの要素もあってわくわく。
その能力から実親や周りから気味悪がられ嫌われた水琴を直感的に本能的に理解し魅了され、溺愛していく奥槻。
唯一の理解者だった祖父以外に初めて自分を認めてくれた奥槻に生まれたばかりの雛のように慕っていく水琴。
奥槻の囲込み愛が甘い枷のようで良いような悪いような感じがしたけど、読み進めるうちにこの2人で一対なんだな、と思いました。
水琴が成長してまさに蛹が成虫(蝶)になる様に変貌していく。
2巻で出てくる謎を抱えた「彼」の正体や思惑がとても気になる。
これからの展開も楽しみです。