このレビューはネタバレを含みます▼
作品紹介を見てもピンときませんでしたが、広大なアメリカの田舎町にこんな犬の楽園があったらいいなと思うほど魅力的なお話でした。
人間に変身できる犬達が暮らすマッドクリークという場所に、ごく普通?の人間ティムが訪れたところからお話は始まります。保安官ランス(ボーダーコリー)は部外者の訪問には厳しくも、ティムから感じる親愛の情に犬の本能が応えたいと反応してしまう。色恋とは無縁だった堅物ランスが精一杯ティムへ想いを寄せる様子が本当の犬みたいで微笑ましい。途中、ティムが大いに傷つき2人の仲がどうなることかと思いましたが、そこはランスが一生懸命頑張ったのでしょう、さらっと元鞘に収まってました。
ランスとティムの関係をハラハラした気持ちで見届けながら、他にもランスの母リリーは世話焼き加減が鬱陶しくも息子のために頑張ってるし、裏切られたティムが救済される場面では溜飲が下がるし、主人を亡くした犬達の再起に応援したい気持ちが湧くし、もう見どころが盛り沢山であっという間に読了。何より、ティムがここマッドクリークで癒され救われて本物の愛を獲得できたのが凄く嬉しくて安心しました。ちなみに、Hは人間同士なのでご安心を(笑)
海外作品ですが読みやすかったです。犬好きな方にオススメ!