理想の結婚お断りします~干物女と溺愛男のラブバトル~
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理想の結婚お断りします~干物女と溺愛男のラブバトル~

白石さよ/くにみつ

ステキなお話

ネタバレ
2021年6月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者の書く文章が危な気なくて安心して物語の世界にダイブすることができます。ライトノベルにありがちな稚拙な文章表現に苛立つということもこの作者に限ってはありません。とにかく上手い!悪い評価がないのも納得!巻末の怜二の告白編まで読み、もう一度最初から読むと怜二が紺子に対して人事課長でいられなくなっていく過程がもどかしく切ない。ある日突然無理矢理に自分の内面と向き合うことを求められる紺子。もがき苦しみながらも健気に壁を乗り越えていく。そんな彼女を「僕個人として」かまわずにはいられない…そんな怜二の存在は誠実に生きてさえいれば必ず誰かが見ていてくれる…という希望を持たせてくれる。この後ふたりはどうなっていくのでしょう。大晦日の夜、本物のキス、したんだろうな。夜明けのコーヒーならぬお雑煮、ふたりで食べたんだろうな。不器用で素直じゃないお似合いのふたりのお話はこれで終わりじゃないよね。タママートではまだ頑張るんだろうけど、本社に復帰してキャリアの階段を上がる紺子も見たいな。海外赴任もするよね。がむしゃらな紺子に振り回される怜二も見たいな。白石さん、どうか物語の続きをお願い!ストーリーの内容とちょっとマッチしてないんじゃ?と首を傾げたタイトルと表紙の絵、これらは続編に対する伏線ですよね?
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