クズ・オブ・クズ





2021年7月1日
春と秋の上下巻丸ごと表題作。坂の上の花咲き乱れる豪邸で下宿屋を営む幸哉は息子の結人と下宿人の小鳥遊と3人暮らし。幸哉は自分に恋している小鳥遊と身体の関係を持ちつつ他でも行きずりの関係を続けている。それには原因があって……というお話。作家買いしましたが、これは全く好きになれませんでした。幸哉が最低すぎ。人の心がわからない無神経。自分を責める自分に酔っているけれど、結局は周りに甘えて振り回している。ひたすらデモデモダッテを繰り返してばかりで長過ぎる。これが無ければ1冊で収まったはず。元嫁も親友の遥斗も最低。鬱なのは仕方ないけれど、だったら避妊して欲しかった。こんな男に惚れてしまって出世街道を踏み外した小鳥遊も哀れだけど、一番可哀想なのは息子の結人。こんな家にずっといるのは良くない。早くアパートを借りて出ていきましょう。あれだけグズグズしておいて最後は海に追いかけてきたら喜んで告白してくっついていました。木下作品が好きで集めていますが、これは読みかえす事はないです。

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