このレビューはネタバレを含みます▼
フォローさんのレビューがあがって、一穂先生の作品だー、表紙も雰囲気あってセール中なので迷いなくポチッと押しました~。もちろん、レビューも解説も一切見ずに。これは読み応えありましたー。なかなかの切ない系で、しかも予測してなかった驚きの展開。これは作中の人物になったつもりで想いを巡らせると、その年月の経過や行き場のない想いが途方もなくてうわぁと叫びたくなる感じです。いやー、結局はよかった、よかったになるんですけど、望はなかなか罪深いなぁと改めて思います。冬梧になんの説明もないまま内部告発の件を丸投げして、自分だけ踏ん切りをつけて姿を消してますもんね。残された冬梧の心境は想像するだけで痛々しいです。そしてねー、17年もの間冬梧が独り身であることを願いつつ、望自身は夫婦愛はないにしろ愛する娘と同志的な家族を持っていたんですよねー。望は強い意思を持って、自分のやりたいこと(先輩の敵討ちとか)を貫き通した形で、ある意味逞しいなぁと思いました。その点、冬梧の人のよさ、実直さ、誠実さがあってのこの作品なんだと思いました。読後、改めて皆さんのレビューを読んで、この作品がシリーズものの4作目だと気付きました。順番が違いましたが、前作も追々読んでいこうと思います。