このレビューはネタバレを含みます▼
大好きな人の記憶から、大好きな人が消えてしまったら──記憶がないから判らないだろうけど、ジュリアはさらが記憶から消えてしまって生きる意味を見出だせるのだろうか‥さらへのプロポーズに向かう途中の事故、怪我、後遺症──さらがいない世界。
学生時代からさらだけを追って、さらだけを愛し、さらのために生きてきたジュリアなだけに心配でした。さらの記憶だけが消えたジュリアが、それまでと全く違い、冷徹で唯我独尊、自己チューの天狗(実力はあるからちょっと違うか)に感じました。さらがいないと生きていけなかったジュリア。いつ、さらがいないジュリアの生活が崩壊するか‥7巻で小さな皹が入ったように感じ、それと同時にさらへの記憶が戻り出すのではと期待も出始めました。
ジュリアがいなくなった──ジュリアの記憶からさらがいなくなり残されたさらが健気で不憫でした。町中、世界中にジュリアは溢れているのに、自分だけのジュリアが消えてしまったのだから‥全てを思い出せてもさらだけが消えたまま‥しかもさらへの愛を残して。
早くさらを思い出して、自分が生きる意味、さらを愛するジュリアを取り戻してほしいです。
作家さんの昔の作品でずっと続きを待っていたものがあります。ENDマークもあるんだかないんだかで、え？ここで終わり？──尻切れトンボすぎで終わりって思えないそんな作品でした。『ジュリアが首ったけ』はそんなことがないような終わり方を待っています。まずはジュリアの記憶を取り戻して、さらを抱き締めて！
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