憂鬱な朝
」のレビュー

憂鬱な朝

日高ショーコ

ノブレスオブリージュ

ネタバレ
2021年7月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ ただ一言、名作です。これ以上の作品に出会えるのか、出会えたら物凄いことだし、出会えなくても納得です。

桂木と暁人の葛藤は、まさしくノブレスオブリージュから来ていると思います。
高貴で真摯で、時には雁字搦めになりながら最後まで諦めずに道を切り開いた二人に心からの拍手を贈りたい。素晴らしいラストシーンでした。

日高作品はデビュー作からリアルタイムで追い続けてきましたが、憂鬱な朝が一番好きです。

紙媒体 (とドラマCD) を全巻揃えていたので、電子はいつか機会があればと見送っていたのですが、今回運良く割引になったので購入に踏み切りました。これでいつでも好きなときに読み返せます。

なんと言っても、桂木が美し過ぎるのと、暁人がスパダリ過ぎます。
すべての登場人物にきちんとした背景が感じられるのも、さすが日高作品だなと思いました。細部まで考え抜かれたストーリーの素晴らしさはもちろん、絵の美麗さもいまさら言うまでもありません。

前半から中盤にかけてやや重苦しい展開が続きますが、最後は幸せな二人が見られます。
特に、4巻の下宿H&ラストの告白、6巻ラストの彼シャツ、7巻の開き直った桂木と鎌倉イチャラブ、8巻の幸せで憂鬱な朝、堪能させていただきました。

本当に素晴らしい作品だと思います。
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