僕のミューズ
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僕のミューズ

かつらぎ

読むほどに味が出る。

2021年8月3日
かつらぎ先生の有澤家が雰囲気良くておもしろかったのでこちらも読んでみました。
世界的ヴァイオリニストの律とピアニストの兄を持つ人より綺麗好きな清春。二人の関係が恋に形作られていく様がとても素敵でした。
音楽が題材のお話って背景を膨らませて長編になるか、他の設定疎かになりがちじゃないです?
この作品は最初に鳴らした綺麗な一音がずーっと途切れず鳴ってるイメージ。そこから脱線することなく律の音楽との向き合い方とか、清春が律への気持ちをちゃんと考えて自覚していく様子がバランスよく一冊にまとめられていてます。
全体通して優しいんですよね。気持ちがわからなくてすれ違うんだけど、結局お互いの事を思ってたり。じーんわりするしクスッと笑える。もう完全にかつらぎ先生ファンです!
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