ぜったい、後悔させませんから!
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ぜったい、後悔させませんから!

さん太ろ

傷ついた上司と光溢れる部下の優しい恋

ネタバレ
2021年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 過去の恋人の酷い仕打ちから真剣な恋に踏み込めなくなった上司・岡崎(受)×他者にも自分にも正直で誠実さと優しさに溢れる部下・梅本(攻)の恋物語。冒頭から社内の人間にゲイであることがバレ、それを会社中に吹聴されて気まずい思いをする岡崎の下に、タイミング良く病欠した部下の代わりとして現れた梅本との出会いから物語が始まり、ゲイであることに対する他者の視線に耐えつつ、同性である梅本が嫌な空気に取り込まれないよう気遣いながら距離を置こうとする岡崎と、清々しいほど自分の感情や気持ちを岡崎に対して露わにし、岡崎の心の壁を突破しようとする梅本(でも、決して無神経ではないところが素晴らしい!)の対称的な交流が、時にコメディ調も交えながら重すぎず軽すぎずの塩梅でテンポ良く描かれている。物語終盤からようやく自分の心に素直になる勇気を持てた岡崎が梅本と身も心も通じ合い、そこから堰を切ったように甘い顔を出せるようになった岡崎と、その岡崎をとにかく愛おしむ梅本の二人のやり取りを見ているとこちらまで優しい気持ちになってしまう。岡崎には今まで得られなかった愛を梅本から沢山与えられて幸せになって欲しい。また、サブキャラ・佐田課長も梅本とは異なる立場から岡崎をサポートする人物で、作品をより魅力的にする存在として描かれている(こんな上司が現実にも居てくれたら…)。どのページも綺麗で整った画風で、特に手フェチの私には絵を見ているだけでも楽しい作品(手の描写が丁寧で美しい!)だったので、手フェチの方は一読してみては如何でしょう(🌷あくまで個人の感想です)
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