このレビューはネタバレを含みます▼
異世界ブームも大分落ちてきている昨今ですが「異世界転移」なんて言葉もなかった時分に発表されたこの物語は、私の異世界ファンタジー好きの原点の何作品かのうちの一作です。事故に巻き込まれて異世界に飛ばされてきた女子高生典子が、飛んだ先で渡りの戦士として活動するイザークと出会い、惹かれあいお互いを想い合う物語。ヒーロー、イザークには秘めた事情があり、、、といったところに様々な事件や苦悩、光と影、といったエピソードが重なっていき物語の深みを増していくところが先が読めず夢中になって発売日を心待ちにしていた思い出。とにかくイザークがかっこいいのです！見た目も腕力も言わずもがな、守るべきノリコという存在を得て弱さを昇華していく強さが、もう！そしてヒロイン典子はとにかく「普通」の女子高生で、今時のようにチートを持っているわけでもなく、言葉も通じず、ただただ状況に戸惑い、それでも起こったことをただ嘆くのではなく前向きにがんばる内面からのかわいさに、イザークでなくとも絆されちゃう(笑)序盤のイザークを真似てたどたどしく言葉を覚えようとするところなんてたまりません！(笑)ノリコの健気さと優しさが世界で色々繋いでいく様が、少女マンガとしてとても素晴らしいと思います。ひかわ先生の作品は荒野の天使も女の子シリーズも大好きですが、この「彼方から」が特にオススメです！
レビューをシェアしよう！
ERR_MNG