美しいきみ、月の華 【単話売】
」のレビュー

美しいきみ、月の華 【単話売】

吹屋フロ

一夜限りの・・・

ネタバレ
2021年8月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 歴史ものです。実際の歴史上の人物に、ちょっと脚色が入って「もし〇〇だったら・・」という作家さんの想いをのせてます。
仁和寺に稚児として仕えていた平経正(平清盛の甥)と、その世話役の僧:行慶との儚い恋物語です。琵琶の名手でもあった経正は、名器と謳われる「青山」を賜り、離さず大事にし、行慶への密かな恋心を熱を持って奏でます。一方行慶も、想いを寄せるも仏門に入った身ゆえ、気持ちを抑えている。そんな2人の気持ちがようやく通じ合ったのは、経正元服の数日前・・・別れを前に一夜を限りの2人の絡みがとても儚く激しい・・・作家さんの表現・描写の上手さが際立ちます。ほぼネタバレになっちゃいましたが最後の最後にもっと泣けるシーンがあるので良かったら読んでみて下さい(^^
行慶は経正の遺した「青山」を弾きながら何を想うのでしょう・・・
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!