このレビューはネタバレを含みます▼
整形外科医の西紀と内科医の藤見というハイスペックな2人の物語、3部構成になっていました。
1部は、下心のある藤見が西紀を自宅に招き生活力を養うべく特訓していく中で、まんまと西紀が藤見にハマっていきます。最初、藤見に胡乱な気配を感じて身構えましたが本心が分かると切なくなってきて。頑なに自分の壁を壊さない藤見ですが徐々に素直で大らかな西紀に絆されていく様子が淡々と自然に描かれていて、臆病だった藤見にエールを送りたい気持ちになりました。派手さはないのですが2人の心の変遷や心理描写が丁寧なので容易に感情移入でき生々しく感じます。
2部は順調にお付き合いしていく2人に当て馬が。かなり不快指数高い人なので西紀を大いに悩ませこちらまで苛々してきますが、藤見が西紀を守ろうと奮起するところは拍手喝采！藤見の手腕、必見です(笑)
3部は藤見の甥っ子(聖)が登場。またしても西紀に受難到来かと思いきや、西紀の懐の深さと器の大きさに惚れ惚れするし藤見の父がいい味出してるんですよ。ここでは聖の苦悩や成長が描かれていました。
人間の心理に長けている作品を読みホで読める幸せに感謝しつつも、作品紹介よりも皆様のレビューの方がそそられるってどういう事でしょう‥。シーモアさん、もっと作品紹介に彩りを〜。あと留学中や留学から戻った2人の様子も見てみたいですね。藤見がもう少し甘えられるといいな。
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