シエスタは君と乗る波に抱かれて【電子単行本特典付き】
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シエスタは君と乗る波に抱かれて【電子単行本特典付き】

せよし海苔

いつまでも、離れていても

ネタバレ
2021年9月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●島の高校生サーファー源と都会のフレンチシェフ拓海。年齢も多分15くらい離れてる。普通なら接点のできなさそうな二人が島で出会って、惹かれ合い、求め合うんだけど、この恋は期間限定。
●二人がどんどん燃え上がっていく過程が好きです。二人とも自分の仕事、夢にプライドかけてて、そこに強く惹かれてる。お互いに刺激し合って影響を与えてる。真っ直ぐ拓海を求めてくる源。拓海も源に惹かれてる自分を認めざるを得ない。「おまえのものに…」って伝えるシーンと、その後激しく求め合う二人はとても良いです。…が。
●6話でガラッと時が流れて場面転換するのですが、二人は「自分の夢を大事にする」ことと、「同じように夢を大事にしている相手のことも大事にする」ことを、お互いに言葉にせずに決めたんですね。源に何も言わずに島から都会に戻った拓海。
●再会した後も、継続して連絡を取り合うこともせず、変わらずそれぞれにお互いの道を。サーファーとシェフですもんね…。でも二人ともそこは分かり合えてるみたいです。そんな関係性を「ハッピーじゃない」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はとても良いなと思いました。
●最後にもう一度時が流れて場面転換します。二人が今何をしているかは明確には描かれていませんが、競技者としてのサーファー、一等地のレストランのシェフはもう終えて、あの島での時間をもう一度なぞっているように見えます。ずっとお互いを大事にし続けるんだろうな…と思えるラストでした。好きな作品です。出会えてよかった!
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