働きマン
」のレビュー

働きマン

安野モヨコ

まさかの主人公と作者の敗北

2021年9月2日
働きマンの上がりを描けない。

それは、ワーカーホリック女性である主人公の
幸せを描けないという事だ。

あろうことか、ワーカーホリック女性の応援漫画から、ワーカーホリック女性の幸せはやっぱり描けませんというワーカーホリック女性へのアンチテーゼになってしまった。

作者の休載自体が「頑張って働くな」という
ダブルミーイング。

連載当時は、面白くないけどどう終わるのか、どう成功させるのかすごい気になっていた。そしたら終わらないなんて、残念だった。

いや、終わらないのが終わりなのか。
主人公は働きマンとしての幸せや成功をつかむ事なく、タイトル働きマンと矛盾する幸せをつかみ、ごくありきたりな漫画にするほどではない成功をした。それでは働きマンじゃない。だから続きは描けなかった。そうやって解釈するとこにしました。

その働きマンとしての
男社会での離脱から、小さなお店を切り盛りする
兼業主婦としての幸せな働きマンを、
モノローグを入れて、そのまま描くなりして
風呂敷を畳んで欲しかった。

スティーブジョブスの有名な
最後のメッセージを思いだしました。
やはり人間は仕事ばっかりでもだめよね。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!