このレビューはネタバレを含みます▼
結末が本当に頂けません。
メイン視点が黒田×神田兄で散々読み手を黒田に感情移入させておきながら、結局兄弟の歪な愛の踏み台にしかならなかったという。
4話まで、何なら5話冒頭辺りまで流れが良かっただけに尚の事残念です。
本作、あえて黒田視点に寄せていながら当の黒田が最初から最後まで報われないストーリーなのでモヤらせる以外の意図がわからない構成になっています。
多少穿った見方になってしまいますが、要は「色々あったけどやっぱり俺ら(兄弟)はお互いが一番で、でもお前は今までの奴らと違って理解があるから友達になろうぜ」といった感じで話が終わってしまいます。
兄弟らは理解者を得られてハッピー、黒田も勝手に納得してすんなり気持ちに蓋をして満足げ、読者は置いてけぼりです。今まで私は何を見せられていたのか…。
漫画としての素材は良いものを揃えているにも関わらず、作者の想定していた結末とそれまでの描写の仕方がちぐはぐで後味の悪い作品でした。