耳鳴りとめまいと悪寒について【SS付き電子限定版】
湖水きよ
このレビューはネタバレを含みます▼
こちらの表紙も素敵◎債権者と債務者の話です。
親が遺した寂れた古本屋を継ぎ、細々と親の借金を返済する男は、ある声が聞こえる異能力者。
その能力がバレ、金になると債権者に纏わりつかれる始まり。
取り立て屋893赤羽根×古本屋神代の話。
二人共実親に捨てられ施設育ちの過去を持つかなり捻くれた厄介な男なんだけど優しい。異能のせいで捨てられた神代は声が聞こえる雑多なモノの中で暮らし、かたや赤羽根は誰も自分を欲しがらないから自分もと何も持たずに暮らす。
孤独の中ひとりで生きてきた二人が名前を呼び合うだけで、
渇望し生まれ変われたような素敵な出逢いでした。
親にも名前を呼んでもらえなかったって切ない。
死んだように生きてきて、名前だけで血が滾る二人の喜びを表したのがタイトルなのかなと感じました。
赤羽根さんが魅力的でした〜!!ツンツクツン神代さんのデレも甘くて良き◎シリーズ化して欲しいな(^人^)
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