このレビューはネタバレを含みます▼
日高先生の作品は長編含めて結構読みましたが、1番好きな作品です。学生時代に1度だけ本気になった恋を引きずる榊は取り引き先との会食で清潔感のある男前の岡田に目を止めます。意外とだらしのない岡田に辟易としながらもどんどん心惹かれていって、ノンケを好きになることの不毛さを考え胸の中で起きた嵐をやり過ごそうとします。ゲイのノンケをめぐる恋物語ではその心情がすごく伝わってくる本当にいい作品だと思います。今まで冷めてて現実的で他人に深入りしなかった榊が恋に落ちて絶望的な恋心を抱いて耐える姿を見て、うわ~なんとかなって!と願わずにはいられませんでした。緒川先生の「終わらない不幸についての話」と甲乙つけがたいですが、こちらのほうがリアルかな。好きすぎてBLCDまで買ってしまいました。プレミアついて倍の値段でした(泣)。電子限定の「After」もいいですよ。榊のセフ レの美山の「初恋のあとさき」もとてもいいです。ちなみに岡田の学生時代のゲイの友達って岡田のことが好きだったりしたのかな?榊みたいな?ってちょっと思いました。わかんないですけどね。
2008年4月 総180ページ 修正=見えない構図。