君を愛した10年間【タテヨミ】
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君を愛した10年間【タテヨミ】

EUN/wuyiningsi

よく考えると違うことがわかる

ネタバレ
2021年9月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初に知念が病気で涼生が酷いやつでから始まるので知念がいい人だとインプットされてしまいますが、読みすすめていくと、涼生が知念から会社を渡され知念のために必死に働いており知念はヒモ生活だったことがわかります。

知念はヒモになり封建的に待ってるだけで浮気を知っても何も言わないで『涼生にすべてを捧げたのに』などと恨みがましく言いますが、そんなこと涼生は望んだのだろうか。知念も働いてたら 違ったのではないだろうかと思わせられた。

知念があれほど弱っていても気づかない涼生にも問題があるし、涼生の智への暴力も問題がある。寝言かうわ言で名前を呼ぶほど好きだったんじゃないのか?

知念は智に『涼生は智を選んだ』と聞かされて、それを信じた知念は家を出て先生と暮らす。

二人を会わせない先生にも問題がある。
浮気相手の智に対して涼生も酷いが、涼生の周りの人たちも智に対して智は悪くないのにプライドはないのかなどと責めたてている。恋人として付き合って本気になった人をすぐに諦められないのをそこまで責め立てることはないのでは。とにかく始終知念がいい人に描かれています。智も知念も涼生の恋人なら同じなのに。知念が浮気相手でもそうやって罵倒しましたか?と、言いたい。

知念の本心がわからないまま体を重ねて祐樹先生は幸せなのか? 二人をあわせてそれでも先生を選んでこそ、本当に愛されてると言えるだろうがそんなでは知念の気持ちは涼生に残ったままですし会わせたら戻るだろうからあわせないのでしょうけどそれで知念も涼生も不幸にして先生は幸せですか?

知念は涼生に会わないまま智の言葉を信じて死んでしまうし、高校のときの思い出だけで涼生を愛して死んだのはわかったけとま、ならなぜ先生と?どちらが好きだったのかと言うモヤモヤが残る。

結局最後まで愛しぬいたのは智と涼生であり、先生は本当に知念の幸せを思っていないのではないか、先生は涼生にも本当の事を知らせずにいて涼生は悩み苦しむ一生となるだろうし、智の知念への自分を選んだという嘘が一番かわいいとすら思えるくらい他の人たちが冷たく思えた。知念を応援したくなり、引き込まれはするのだが、読了後よくよく考えたら、あれ?という点に気づかされる。気づけたときにゾッとする物語である。
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