もはや、国宝級BL作家さんだと思う

久々、この作品を読み返してみて、やっぱりいいなー…
ギャグと、シリアスの塩梅がとてつもなく絶妙。そして、絵も綺麗、エロや絡み方も良く、ストーリー性も抜群。
同性愛と異性愛の壁をテーマにしているものの中でも完成度の高さ、かなり高いと思います。
時々2.3巻は不要というご意見を見かけますが、確かに1巻だけでも大変完成された作品です。
ただ、1巻は二人の世界だけでのハピエン。2.3巻は、家族や友人、二人が特に理解して欲しい人に受け入れてもらってのハピエン。
それを表現する為にも、2.3巻は物凄く価値があり、2.3巻があったからこそ丁寧に描かれ、ここまで皆さんの心に響く作品になったのだと思います。
私の思い違いかもしれませんが、手がアップの時の爪の形（太一の方がスクエア強め）だったり、太一の鷲鼻だったり、手の筋や血管、細かい表現が大好きです。キャラクターの描き分けがきちんとされていて拘りを感じています。最後の方の仁科が気持ちの整理をつけたかのように、月を見上げながらスケッチブックを閉じるシーンの手のささくれ？もあえてそういう風に描いてるのかな…
攻はイケメンではあるけれど、最近のいわゆるスパダリ系の類ではなく、派手な内容でもない、普通の大学生同士の恋愛ものなのに、ここまで魅せるテクニックが本当に凄まじいです。
一部暴力的なシーンがあるので、苦手な方はご注意ください。
でも、本当に良い漫画なので皆さんに読んでいただきたい。