このレビューはネタバレを含みます▼
●多くの方がレビューで書かれていますが、設定や伏線が明確にされきられておらず、確かにもったいない気はします。でももうそれらの解釈は読者に委ねられていて、自由に発想して良くて、つまり九朗と彼方の幸せな未来を勝手に想像させてもらえるのだと思えば、まぁこれも良いかな…とも思います。
●いろんな設定や伏線がありそうな中でクローズアップされているのが「役割か個か」という一点。九朗の方は村のしきたりよりも個としての自分たちの方が圧倒的に大事で、だからこそ彼方に役割ではなく自分の思いを大切にしてほしいと願う。（その相手が自分じゃなくても。）
●彼方は…自分の役割を大事にしつつ、個としても九朗のことが大好きで、正直4〜5話の伊月が登場しなくても二人で「普通の恋」ができたんじゃないだろうか。（むしろ伊月のせいで「役割だから好きだと勘違いしてるだけなんじゃないか」と惑わされているような気が…）
●3話にお父さん世代のお話が入っているのは確かに唐突ですが、でもこの3話があるから、なおさら九朗と彼方の「普通の恋」の未来までを願わずにいられない。お父さん世代は「役割」を優先させた。でも彼方に妹がいるのは、お父さんのしきたりに対する抵抗だったりするのかな…と想像しました。この二世代を経て、村のしきたりがもっと柔軟になっていけばいいなと願います。
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