はめつのおうこく
」のレビュー

はめつのおうこく

yoruhashi

右肩下がりというかなんというか

ネタバレ
2021年10月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 個人的には第一話がピークでした。復讐という確固とした目的で淡々と動いていく展開を期待していましたが、シリアスなシーンにヒロインのギャグ描写が入り、主人公はそれに絆され、よくあるヤレヤレ系主人公になりつつあるように思います。
他の方も書いていますが、ヒロインが愛の魔女とはいえ、主人公に親友含む仲間を虐殺されているにもかかわらず「仲良くしましょう!復讐は良くありません!」と言ってみたり、主人公とヒロインを模したぬいぐるみを手作りして、それを差し出して「これで仲直りです!」とギャグ顔で言ってみたり、悪気がないタイプのたちの悪い天然系ヒロインだという印象でした。ゆくゆくは、恋愛描写も加わってくるのだと思うのですが、なんというかヒロインにとっての親友や仲間たちの死が軽く感じられて、現状では「ずっと支え合ってきた仲間より、それらを殺した存在とはいえやっぱり男が優先なのね」と思えてしまいます。あと、敵が出てくる度に「えっ…どなたですか…?」と無警戒に近寄っていくのはどうにかならないものでしょうか…主人公が追われる身であり、追手に遭遇すれば命を奪われる恐れがあることも分かっているはずなのに、その反応は天然通り越して心配になるレベルです。
絵は綺麗ですし、読みやすく、キャラクターデザインも個性的でとても素敵ですが、展開やキャラクターたちの心情描写に私はモヤモヤとしてしまいました。あんなに一話で復讐に燃えていたのに結局可愛い女の子には弱いのかよ!クロエのことは二の次になってんじゃん!と肩透かしを食らった気分です。
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