この男を俺に下さい
」のレビュー

この男を俺に下さい

佳門サエコ

「運命の人」

ネタバレ
2021年10月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●気になっていた作者さん初読みです。2013年の作品でした。個人的には最近の作風より好きかもしれません(と言っても他作品は立読みとレビューしか拝見していませんが…)。「目や口が大きすぎない」「受が極端に女顔や幼顔になったりしない」「そんなにドロドロと液体ほとばしる描写ではない(いや、ほとばしってはいますが…)」「えっちはラストと描き下ろしのみ」など、最近の特徴とは異なるのかなと思います。(ご参考程度に)
●対人恐怖症と過敏症を抱えて、それでも「運命の人」を見つけようと一生懸命な渉の姿に、担当の獅子内は渉をだんだん放っておけなくなる。獅子内の方が「どうしたんだ俺」と言いながら先に渉にハマるのが好きです。
●渉は親身になってくれる獅子内に信頼を寄せ、近くにいられる唯一の人になっていく。獅子内は渉にたくさんの「初めて」を経験させてくれる大事な人なんですけど、渉は恋心には全然無自覚なんですよね…
●物語は獅子内視点で描かれていて、渉を意識しだしてからどんどん惹かれていってしまう心の動きにこちらもきゅんとします。どうしようもなくなって強引にぶつけてしまったり、想いが溢れて告白してしまったり。本当に「心臓が張り裂けそう」な。
●「あなたはきっと私の運命の人だから、私のこともあなたの運命にしてほしい」ってすごいプロポーズです。改めて作品タイトルが秀逸だなぁと。素敵なウェディングストーリーでした。
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