転生して竜をもふもふしていたらモブなのに愛され王妃になりまして【特典付き】
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転生して竜をもふもふしていたらモブなのに愛され王妃になりまして【特典付き】

藍杜雫/天路ゆうつづ

モブ思考も大概にした方がいい。長文失礼

ネタバレ
2021年10月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ この小説の世界観や設定、悪役も含めたキャラクター、お話の流れなど良く練られていてとても良いと思いました。モブが愛され王妃までなってしまうのも面白い。竜も可愛い。
しかし読んでいてお話が頭に入ってこないし物語に没入出来なかった。それがとても残念でした。設定など本当に良くお話もスムーズに進んでゆくのに、入り込めない悔しさ…なので評価辛口にさせて頂きますすみません。
まず、出だしあたりから文章が何故かとっ散らかった印象で思考があっちこっち行ったりします。なので設定説明ばかりが目に付き"物語"が頭に入ってこない。多分こんな設定やあんな設定を沢山伝えたい!と作者さんが思って色んな事を文章に盛り込んだと思うのですがそれが整然と並べられていない所為でしょうか。
そして最後まで設定の話が出てくる所が気になりました。中盤以降なのに新たな設定が続々追加され、その説明で現実に戻されます。例えば、ガラスや鏡の件は最初に此処はこんな国ですよ〜な説明の時にしておけばしなくていいと思いますし中盤になってヒロイン自分の容姿じっくり鏡で見たことないとか…嘘でしょってなる笑。今までの当たり前に鏡があると思ってた想像力返して。
あと確かに愛されだとは思いますが、ヒロインが自分の本当の想いに気付き好きだと自覚するのは終盤の終盤。遅すぎます。もっと早く気付く場面あったよね?それまでずーっと自分を"モブだ"と言っており今生きている現実世界と自分を終始切り離して考えている感じがどうしても好ましくなかったです。転生したと気付いて物語の主要登場人物と自分は違うと思う事はいいと思いますが流石にあそこまで関わっておいてモブは無い。
ヒーロー死ぬ設定なのにそれに対して必死さが伝わって来なかったのも残念。滅んだ王国に思いを馳せている場合じゃないでしょ笑。終始、自分はモブ!というのだけは強く伝わってきてあまりにも何度も言うものだから「だから自分には本来関係ないんです」と無責任なヒロイン像として伝わって来てしまった感が否めない。そうじゃなくて途中からは腹を括って頑張るかっこいいヒロインが読みたかった。
設定は良いの。凄く良い。本当に勿体ない。なのでおまけの☆3つ。
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