名探偵キャサリン
」のレビュー

名探偵キャサリン

山村美紗

「ミス振袖殺人事件」

ネタバレ
2021年10月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 僕はこの小説の文庫本もやはり、阪神淡路大震災の前夜に購入しましたが、その後の様々な事情で手放してしまい、今回思いきってコミックシーモアで再購入しました。「花の棺」や「百人一首殺人事件」や「京都茶道家元殺人事件」や「京都・十二単衣殺人事件」同様、この小説でも主人公のキャサリンが、それも異常なほどに日本文化に興味を示しています。山本鈴美香先生の「7つの黄金郷」と言う漫画にこんなシーンがありました。主人公の「オリビエ」と言う女の子のボーイフレンドの「アーサー」がスコットランド人の拷問を受けるのですが、その際に「己れの欲望ばかり満たそうとする人間は他人の欲望に阻止されてろくな結果を生まないし、或いは他人を押し退けたり傷つけたりして恨まれながら生きるのだ」と言いました。親のコネを使って「ミス振袖コンテスト」に応募して「野沢美枝子」と「太田まゆみ」の2人を殺害しました「北嵯峨美子」がまさにそれですね。何度も言うようですが、「7つの黄金郷」がコミックシーモアで扱われていないのは誠に残念です。1日だけでも早くコミックシーモアで扱われて欲しいです。また、この小説の文庫本に収録されています「割り込んだ殺人」も、僕自身の「コミックシーモアデビュー作品」であります「秘密の授業」にあらすじがよく似ていまして面白いです。そして、「京菓子殺人事件」も、山村美紗氏の作品の中でも僕が一番気に入っています「琵琶湖別荘殺人事件」にあらすじが大変よく似ていまして迫力や臨場感があります。
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