Two sides of the same coin
西本ろう
このレビューはネタバレを含みます▼
家庭を顧みない警視庁のキャリアの父からの愛情に飢えている大学生の悠二×謎の銀髪のプロボクサー、コウ。
街で偶然出逢ったコウにいきなりキスされた悠二。
その後、先輩に連れて行かれたクラブで違法賭博のコマとしてボクシングをしているコウに再会して成り行きで身体の関係を持つ2人。
コウと悠二の父との関係もあるし、結構ショッキングな内容なので望まない相手とのセッ○スや近親相かんダメな人は読まない方がいいです。
最初強そうで怖いものなんて何もなさそうだったコウが次第に悠二に心を開いていって、綺麗だけどコワモテだったのがやや幼い子供のような表情を見せていくのがいい。
悠二も金銭的には恵まれていても幸せとはいえない状況で暮らしていたけど、コウの生い立ちはその何倍も辛いもので。
よく今まで1人で耐えたなって思う。
悠二の父親が最低のクズ人間で許し難い。そのうち地獄に堕ちて欲しい。
先輩もクズなんだけど…最初に悠二に見せてた優しそうな顔は全てニセモノだったのか？その辺が少し引っかかりました。
あんな父親の元で暮らしてきたのに悠二が人として真っ当なのが不思議。
最初は頼りない感じだったけど、優しくて包容力のあって徐々に頼りがいが出てくる悠二。
神社のシーンがとても好きです。
タイトルが全てを物語っていますが、2人が出逢えたことがまさに『ラッキーペニー』なんじゃないかなと思いました。
ラストのコウの心からの笑顔が本当に素敵。
倫理観なんてどうだっていい。今まで苦しんだ分、2人には誰よりも幸せになって欲しい。
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