このレビューはネタバレを含みます▼
恐れという感覚が欠如した(かのように見えた)普通の夫婦による殺人。アドレナリンが出ていただけのようですが。不謹慎ではありますが、面白いです。やむを得ず人を殺すことになった夫婦が、何事もなく死体を処理しようとするところからストーリーが展開します。なにこれなにこれ?と不思議な感覚に陥ったのは、何処にでもいそうな夫婦が、感情を交えることなく日々の事務処理でも行うかのように、淡々と風呂で死体を煮出すみたいなエキセントリックな行為を行いだした点です。3分クッキングでもはじめるのかと思いました。行為とテンションがまるで合致しない、この不思議さからの、一仕事終えた時に主人公の頭をよぎる今後への不安といったリアルな思考、面白いです。気持ちの動きがとても興味深いです。家族を守るため、弱いから強くなる。殺人を重ね、物語がどんどん展開し、一層面白くなります。面白さが全く衰えません。すごいです..。
最新刊(18)まで読みましたが最高に面白いです。