カーストヘヴン
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カーストヘヴン

緒川千世

カーストゲームで決まる勝者と敗者

ネタバレ
2021年10月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 各クラスごとにカードによって階級が決まるカーストゲームが行われている学校で、下克上でキングになった刈野×キングから最下層のターゲットに堕ちた梓をメインに描かれるスクールカーストBL、8巻で堂々完結!刈野×梓と久世×あつむをメインにクセのあるキャラクターやCPが複数登場。えげつないイジメ描写は苦手だけど、自分を陥れた刈野への復讐を胸に、決して屈せず牙を剥き続ける梓に引っ張られて最終巻まで一気読みでした。外から見たら狭いけれど学生達にはすべての学校という世界で、肩書に惑わされ、それとは裏腹な気持ちに足踏みする彼らの揺れ動く姿が痛々しくも力強い。エノへの制裁がちょっと生ぬるいかなーと思ったけど、しがらみから解き放たれたラストが清々しくて面白かった。10年後のそれぞれがすごくよくて、特に刈野と梓の変わらない関係が好きだー!爽やかな読後感の中に苦いものが混じる終わり方もらしくてゾクリ。個人的に梓とあつむのぎこちない友情が好きだったので、今でも繋がっているといいなあ。
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