愛とカタストロフィー





タイトルからご推察の通り、任侠に身を捧げた男達の悲しい話です。
同時収録にもうひとカップルのお話が入っています。
さて表題作。
予告から始まりキャスト紹介で閉じる描き方とその内容は、日活ロマンポルノを彷彿させるような哀愁とエロチズムがあります。
構成で秀逸なのは本編も然りです。
オムニバス形式で四つの話が入っていますが、手の込んだ丁寧な作りで、どのコマもどの字面も無駄がなく、終焉に必要だったのだと後になって理解できます。
それは暴力シーンもえちシーンも同じく必要で、話の本質に迫っています。
4つ目のお話、「みんなの唄」を読んだ後、全てが繋がり今まで目にしていたモノが根底から裏返るような体験をするでしょう。
いつもは読了後どこで感情を揺さぶられたのか考えてしまうのです(そしていつも下手な考え休むに似たりですよ(汗))。
が、今作品は読み終えても敢えて分析めいた真似はしませんでした。
ただ余韻に浸っていたい。
悲しみとか酬いとかを長く全身で浴びていたかったです。
今まで「仁義」について漠然とした考えしか持っていませんでしたが、今作を読み、自己犠牲と愛が無ければ通すことができない、とても高く私などには手の届かない徳目だと思いました。
カタストロフと愛を一緒くたに感じたい方に超おすすめします。
もうひとカップルのお話は、こう言う描き方があったのか!と、予測できない発想に唸りました。
その発想を最大限に活かした描き方が天才か?と、また阿仁谷先生の偉大さを知ってしまいました。
修正は見えない構図又は白抜きですが、やたらえっちいので全然気になりませんでした。
むしろこの構図、この絵だからこそのエロだと思います。

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あらし さん
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