王国へ続く道 奴隷剣士の成り上がり英雄譚
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王国へ続く道 奴隷剣士の成り上がり英雄譚

伊藤寿規/湯水快/日陰影次

「男の浪漫」が詰まった王道ファンタジー

2021年10月23日
まず「ベルセルク」の影響がとても大きい作品である。
というのは主人公の生い立ちや見た目などがそれを連想させるからだ。

かと言って別に主人公は復習の鬼になっている訳でも命を削って異形と戦っている訳でもない。
クトゥルフ神話ちっくな敵がメイン、という訳でもないし。

割と王道的な中世系物語(異世界版)と言えるだろう。

物語は新たな場所へ行って女と出会い、戦い、アンアンする。
この一連の流れを繰返す普遍的構成で出来ている。
その中で少しずつ様々なものを得て進んでいくタイプの物語だ。

が、主人公の強さ、逞しさ、男気、野望、誇り。そして出会う女たちに向ける優しさと愛情と、一切隠す事のない情欲。
野望を抱いて世界を旅し、勇ましく戦い、好きなだけ女を抱く。
何というか「男の浪漫」が全て詰まっている作品だ。

絵柄もハードで迫力を感じさせる。
女はカワイイが男キャラはみな渋く、逞しい。二枚目も居るがそれでも「漢」を感じさせる。
馬のシュバルツなど正しく生まれながらの暴れ馬、王者の風格をありありと感じさせる描きこみだ。

ベルセルク好き……と言うよりも、「中世ファンタジー」が好きならドはまり間違いなしではないだろうか。
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