日の当たらない場所
」のレビュー

日の当たらない場所

たつもとみお

感涙

ネタバレ
2021年10月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 寛也と拓斗、2人を取り巻く人々が、舞台である小さな島で正直に生きている姿が生き生きと丁寧に描かれてました。
正直であることは自分の心に嘘がないこと。他者を拒絶し、排除し、あるいは思いどおりに支配しようとするのも人の正直な気持ち。それが良いか悪いかは別として、そんな島民の姿に、胸が苦しくなったりハラハラしたり感動したり…。まるで映画を観ているような感覚で。作品のクオリティーがかなり高かったです。
ストーリーの盛り上げ方が上手と言いますか。これでもか!と難題が降りかかる、降りかかる。そのたびに「いやっ、ちょっと!?」とドキドキしては安心し、また心臓きゅ~っと絞られるの連続で。
最後の最後、イベントの最中にもトラブル発生。それを乗り越えての花火には目頭が熱くなりました。
はぁ~良かった~感動もひとしお…(*´艸`)~♪
最初の寛也が海に沈むシーン。彼が海で溺れるに至った経緯も描かれているのですが、それを読んだ時に感じた憤りは、ラストで寛也の思いを知った時、彼を助けた人が誰であったのか知った時に、私の解釈も変わりました。親はやっぱり親なんだな…。やって良いこととはこれっぽっちも思いませんが。
時間の経過と共に寛也と拓斗の距離も縮まり、城下さん以外に見つかったらどうすんの~なんて、途中、いらぬ心配をしたり…(笑) いや、甘々っぷりはもっと見たかったです(*´艸`)
それにしても城下さんが良い男でした!
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