君が僕らを悪魔と呼んだ頃
」のレビュー

君が僕らを悪魔と呼んだ頃

さの隆

最後まで読んでよかったです。

ネタバレ
2021年11月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ はっきり言って、心に深い傷のある方には勧められない物語です。一巻で、主人公のタチの悪さに読むのが辛くなります。比較的平和に生きてきた私も、そうなりました。
最初は、雰囲気の怖さに惹かれて一巻を試し読みした。前半は記憶を呼び起こす学生時代、中〜後半は記憶に囚われ苦悩して生きる大人編、最終は作者から読者へのメッセージ。
前半〜中盤はミステリー要素もあり、怖さもあり。楽しめました。後半〜最終回では、犯罪者との関わり合いについて、深く考えさせられました。
犯罪者が真横にいたら、きっと私は恐怖し、正義の為だと言い、石を投げつける一人になると思います。他人を貶めようとする心がある事を見透かされてどきりとしました。
主人公に共感は全くできませんが、ここまで人の心を揺さぶる人物を描けるのはすごいと思いました。
いいねしたユーザ5人
レビューをシェアしよう!