同級生(中村明日美子)
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同級生(中村明日美子)

中村明日美子

炭酸がはじける音は恋がはじまる合図のよう

ネタバレ
2021年11月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★ふわふわ金髪バンド男子高校生・草壁光×黒髪眼鏡優等生・佐条利人の同級生ストーリー。

★高校2年生の夏、合唱祭の練習で佐条が歌っていないことに気付いた光。その日の放課後、教室に残って1人で歌の練習している佐条を見付けた光は、「みてやろうか これから うた」と申し出る。「ん じゃあ…」とうなずく佐条。2人の物語がはじまる…。

★『同級生』を読み返すと、シリーズ全作品続けて読んでしまいます。『blanc』の2人を知ってから読み返したとき、“高校生”である彼らの揺れる思いや戸惑いさえ、幸福な時間に思えて、愛おしさが増しました。夏服の袖をすり抜けていく風のように、肌をくすぐってくる2人の出会い。人恋しくなる秋に思い出す【はじめての人】。私はシリーズ通して原先生推しです(もちろん、佐条には光ですよ)。切なさの極み…。

★通常版170ページ、完全版189ページ(こちらは未読です)。2006年から連載が始まったシリーズでアニメ化もされた不朽の名作ですね。

★シリーズ時系列は『同級生』→『卒業生』→『原と空』→『O.B』→『blanc』。『O.B』と『blanc』の間の物語として『blanc#0-Rings』がありますが、私は最後に読んで、幸せの補完ができました。『blanc』はほんの少しの苦味がありますので…。『卒業アルバム』は高価格ですが、ファンには満足の内容です。
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