このレビューはネタバレを含みます▼
「お前はもうオレのものだよ」
まだ傷の癒切らぬ身体で、それでも己が今まで身を置いていた世界ときっぱり訣別を果たすべく覚悟を決めた足立が、今の今結ばれたばかりの最愛のひと板橋に残した言葉。その優しい視線と相まって、足立の永年に渡る板橋への想いの深さ強さにハッとさせられる、切ないけど心に残る素敵なシーン。繰り返し繰り返し読みたくなる。戻れば命だってどうなるかわからないような状況で、でも身を引くとか一切考えてないところがなんだかすごく新鮮に思えて、良かった。どこまでも男らしく、しぶとい。そんな足立だからこそ板橋は前向きにその帰りを待ち続けることができたし、最終的にあの三宅さんの心をも動かすことができたのかも…と。友情面でいえば、品川だけじゃなく銭湯墨田も何気にいい味だしてたと思う。4人揃った後日談とか、想像するだけで和む。