重いテーマだけど

思春期に、自分の考えや想像が正しいと思い、その正統性心理の緩みからちょっとした発言さえもすべて許される‥そんな行動は誰にでもあったはず。ない、という人でも無意識に誰かを傷つけている。その他大勢が正義のような時──隼人もそんな一人ではなかったか。奏真と昇はその対象になったことにより人生が狂わされた、そんな思いだったのではないか。多感な年代だけに、余計痛々しさが目についた。そして隼人の思いも‥。体の成長=心の成長ではないし、心の成長=大人ではなく、誰をも傷つけないものでもない。互いを思う心と、どうしたら相手にとってよいかを考え行動することこそが、彼らの真実で、ずっとその気持ちを忘れないでほしい。